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坂部三樹郎が語る、フットウェアブランド・groundsの強靱なアイデンティティ

2023.9.19

#FASHION

アマチュアリズムに感じた、クリエーションのヒントとは

─groundsはコラボレーションも頻繁に行われていますよね。特にアイドルやアーティストとのコラボが多い印象ですが、そこにはどのような思いがあるのでしょうか?

坂部:はい。過去には、元乃木坂の伊藤万理華さん、元でんぱ組.incの最上もがさん、元AKB48の島崎遥香さんなどのアイドルとのコラボレーションを行なっています。日本のアイドルは「未熟さ」や「アマチュアリズム」といった未完成な要素が特徴的で、アイドル本人やファンの熱量につながっている。そこがとても魅力的で面白さを感じています。 

─なるほど。日本独特の「かわいい」カルチャーにも通ずるものですね。

坂部:ヨーロッパのファッションの価値が「プロフェッショナル」であることに対し、前述した「アマチュアリズム」や「未成熟」といったアンバランスさ、またカルチャーやアート的な要素も日本特有の「かわいい」に含まれていて、僕にとってそれはファッションデザインのヒントになっています。

ー「プロ」ではなく「アマチュア」に着目されるというのは新鮮です。

坂部:クリエーションの面白さは、人の知識と経験から生まれるものではなく、その場にあるもので、どれだけエネルギーを出し切れるかにあります。また、アイデアを思いついても、完成までの工程が多いほど純度が減ります。純度を保つ上で、プロフェッショナルである必要はありません。そうじゃないと、お金のある人しかクリエイターになれなくなりますよね。これは、前述した「かわいい」に含まれる「アマチュアリズム」に直結します。

ーgroundsの人気のヒントはここに隠されていたんですね。

坂部:そうかもしれません。元々ファッションのど真ん中のものをやるというより、どこか「熱量」のあるものとファッションを融合したものを作りたいと考えていたんです。groundsもプロダクトとして強烈な個性があるからこそ、多くの人の目に止まって、広がっていっている気がします。

ジェルを踏んだかのような形状のアウトソールが特徴的な「MOOPIE MARY JANE」。

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