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ガールズカルチャーから中国とアートへ
Celeina:その後、『OUT OF PHOTOGRAPHERS』を創刊、『smart girls』のプロデューサーを務めるなどご活躍されていますけれども、2000年代後半から2017年までは中国を拠点に活動したと?
米原:なんで『アウフォト』を作ったかというと、女子高生たちが「写ルンです」で写真を撮ったり、みんなが写真を撮り出した時期だったんですよね。『egg』は基本的に写真がメインではないので、写真メインの雑誌を作ったらどうかなとか。『smart girls』は、女の子たちが割とセクシーな格好するっていう部分があったけど、裏腹に、青文字系の女の子たちにはセクシーがなかったから、そこにセクシーをプラスさせたらどうなのかなとか。女の子が「こういうことがあれば踏み込めるのに」と思ったことを作るのは得意だね。
中国も、一度行ったときに、人々の熱気とか、これはもう日本は絶対に敵わないと思ったの。じゃあ、女子文化みたいな部分を上手く中国の中で僕が紹介できたらと思ってハマって、ずっと中国に行ってました。
タカノ:ガールズカルチャーにフォーカスしている理由は何なんですか?
米原:男がダメだからですよ(笑)。僕、基本的にパンクというかアウトサイダーが大好きで、社会的なものに縛られない人たちが好きなんです。でも、男子と付き合っていると、サブカルを気取ってる人でさえ縦の序列があったりとか、会社の裏返しみたいなところだったりするので。女子って、そこから完全に外れて自由気ままな人たちがいっぱいいるじゃない。そっちを面白いと思う部分が強くて、やってますね。
Celeina:面白いな。そして今、最も力を入れているのがキュレーション?
米原:これも編集の一つで。アートって本来、自由な発想の中で、いろんなことができるはずで。新しいアートっていうのを見つけなきゃと思ってるんだけど、今は「高くなりますよ」みたいな人たちがいっぱいいるので、自分たちでやった方が良いなと思ってるんですよね。高くなるのが悪いわけじゃないけど、その前に、面白い人たちが自分の作品を発表できるような場所を作ろうというのが、今の動きの一番大きいところですね。