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NEWS EVENT SPECIAL SERIES

グソクムズの音楽は、はっぴいえんどのない世界でなぜ鳴り響くのか?

2023.7.18

#MUSIC

2つのバンドの「街」が表す「人のリアル」

グソクムズとはっぴいえんどが「若者のリアル」を描写するという1つの到達点に、それぞれの手法と時代背景を持って至っている理由とはなにか。

私はそれを、グソクムズとはっぴいえんどが「若者の普遍的ななにか」を描いているということの証明ではないかと考えている。半世紀の時を超えても若者の苦悩を歌うバンドが確かに存在していること。それは、未来志向の時代であろうと、共同体が崩壊した時代であろうと、私たちを貫く何かがあるというまさしくそのことを担保しているのではないか。

はっぴいえんどの楽曲“相合傘”の<路地はひっそり閑 俺はすっからかん>というフレーズは、グソクムズの楽曲“濡らした靴にイカス通り”の一節<外れは僕の空しさを見透かすように 終わりのない雨が伝う>と同じ匂いを醸し出している。

発展していく街とポツリと残された路地や外れ、そしてそこに共感する空虚な「私」という構図は確かに繰り返されているのである。

「ゆとり世代」や「Z世代」と自覚もないままにくくられ、「最近の若者は…」とレッテルを貼られる。自分に絶望するほどに自分のことが嫌いではないけど、世の中からどこか置いて行かれているようで焦りを感じてしまう。そんな苦悩がいつの時代にも通底していて、彼らはそれを歌ってくれているのだ。

「ネオ風街」。グソクムズが作り上げようとしているこの新たな「風街」は、「街とそこに生きる若者のリアル」を描くという点で「風街」と繋がっていた。

「街」が私たちの生活の基盤であり、人の歴史の堆積物であることを思えば、生活を描く彼らが「街」を歌っていることは必然なのかもしれない。

NiEW presents 『exPoP!!!!! vol.154』

2023年8月25日(金)
会場:Spotify O-nest
時間:OPEN 18:30 / START 19:00
料金:入場無料 (must buy 2Drinks)
配信:https://www.youtube.com/@NiEWJP

出演:グソクムズ、ラッキーセベン、一寸先闇バンド and more!!!!!

■チケット予約フォーム
※ご予約の無い方は入場できない場合がございます
https://expop.jp/tickets/154

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