ニコラス・ケイジの評伝『エイジ・オブ・ケイジ ニコラス・ケイジとハリウッドの40年』が、1月30日(金)に左右社より刊行される。
出演作は100本を超え、誰もがその名を知るハリウッドスター、ニコラス・ケイジ。オスカー俳優、アクションヒーロー、一風変わったコメディ俳優、ひいてはゴシップ紙のターゲット、ネット上の笑いの種と、さまざまな顔をもつ異色の俳優の40年にわたるキャリアをたどり、ケイジの稀有な才能に迫る。
同著ではケイジの活躍を通して、その舞台となったハリウッドの変遷についても触れられる。『ヴァレー・ガール』『ペギー・スーの結婚』『月の輝く夜に』など1980年代のハリウッドコメディから、『ワイルド・アット・ハート』『リービング・ラスベガス』『フェイス/オフ』など1990年代のインディーズ映画や超大作アクション映画、そして近年のフランチャイズ映画やストリーミング映画の台頭と目まぐるしく変化していく映画界で、ケイジはどのような選択をし、100本以上もの映画に出演するに至ったのかが紐解かれる。巻末には、原書刊行時点での出演作を網羅した「コンプリート・ケイジオグラフィーーニコラス・ケイジの映画紹介」も収載されている。
著者は、映画サイト「Dissolve」の立ち上げなどに関わってきた編集者 / 映画評論家のキース・フィップス(Keith Phipps)。日本語訳は金原瑞人と中西史子が担当した。
たまに映画を観るような人でも、ちょっと考えれば、ニコラス・ケイジの映画を半ダースはいえるのではないだろうか。この本の執筆時、彼は百本以上の映画に出ており、たいていは主役を演じている。四十年の間に、あらゆるジャンルの映画に出てきた。こうして、ケイジは“icon”ともいうべき存在となった。ここでいう“icon”は、一般的な意味の「憧れの存在」と、本来の意味の「偶像的存在」の両方を指す。ケイジはひと目でその人とわかる有名人だが、同時にどう変異するか予測不可能な象徴でもあるのだ。こんな俳優はほかにいない。リスクを避けて無難な選択に逃げがちな映画業界において、彼は新しい刺激や変化をもたらすXファクターとしての役割を果たしてきた。そのために浮いた存在とみなされることもあるが、模索しながら俳優人生をひたすら進んで人々を驚かし、ほかのスター俳優が忘れ去られたあとも、話題になるように努めてきたのだ。
(『エイジ・オブ・ケイジ ニコラス・ケイジとハリウッドの40年』「はじめに ケイジという男」より)
『エイジ・オブ・ケイジ ニコラス・ケイジとハリウッドの40年』

著者:キース・フィップス
訳者:金原瑞人・中西史子
装幀・装画:松田行正+山内雅貴+杉本聖士/装幀、Nigel Buchanan/装画
定価:3,080 円(税込)
ジャンル:文芸・評論・エッセイ 芸術・デザイン・写真
刊行日:2026年01月30日
判型/ページ数:四六判 並製 348ページ
ISBN:978-4-86528-504-8
Cコード:C0074