東京都内50以上の美術館 / ギャラリーが参加する『アートウィーク東京』が2025年も開催されることが決定。11⽉5⽇(水)から9⽇(⽇)まで5日間の会期となる。
『アートウィーク東京』(略称:AWT)は、2021年から開催されている現代アートの国際的なイベント。⽂化庁協⼒のもと、スイスで開催される世界最大級のアートフェア『アートバーゼル』(Art Basel)と提携し、アートを多角的に体験できる様々なプログラムを通して東京の現代アートの「いま」を発信することを目的としている。
2025年の開催では、アートディレクターにグラフィックデザイナーの上西祐理が就任し、ビジュアルアイデンティティを刷新。上西によるビジュアル解説コメントが公開されている。
過去から未来へと貫かれる人類の創造性の歴史と、現代の東京のアートシーンという今この一地点を包括的に表現すべく、文字を起点としたビジュアルアイデンティティを展開していきます。それに伴い、記号的でジオメトリックなアルファベットから成るオリジナルの欧文フォントも制作。石器の時代から営まれてきた人類の創造性を太古の文字に見出し、それらを未来につないでいくというような思いを託しました。一方、「東京」の自由な文字はたゆたう現代を表しています。今年の「AWT FOCUS」で中心に据えられる「現実/リアル」から着想したライムイエローのキーカラーが、AWTを鮮やかに彩ります
上西祐理上西祐理
美術館での作品鑑賞とギャラリーでの作品購⼊という体験を掛け合わせて現代アートをキュレーションするプログラム「AWT FOCUS」は、展覧会テーマを「現実/リアル」とし、虎ノ門の大倉集古館で開催。監修は国際芸術祭『ドクメンタ14』 で芸術監督を務めたキュレーターのアダム・シムジック(Adam Szymczyk)が務める。

参加ギャラリーのアーティストの映像作品から厳選したビデオプログラムを上映する「AWT VIDEO」は、東京都現代美術館の学芸員であり、『恵比寿映像祭』の創設にも携わった岡村恵子が監修を担う。

南青山に特設されるポップアップバー「AWT BAR」では、新世代のシェフがイベントのために考案するオリジナル料理やアーティストとのコラボレーションカクテルが提供され、音楽やパフォーマンスなどのイベントを展開。2025年はバーのアドバイザーに建築家の妹島和世を迎え、設計を担当する建築家の選定を行う。

「AWT TALKS」では、国内外のキュレーターや思想家を招いたシンポジウムやオンライントークなどを展開。コレクターを⽬指す人に向けたガイドツアーやセミナー、未就学児や学生を対象としたアート教育プログラムまで、多彩なプログラムを通じてアートとの身近な接点を生み出し、アートを一歩深く知るための場を提供する。
イベントは国立 / 都立の美術館をはじめ、数多くの著名なギャラリー、新たに参加が決定した2024年オープンのアフリカの現代アートなどにフォーカスした芸術 / 文化プラットフォーム「space Un」、ルイ・ヴィトン表参道ビル7階のアートスペース「エスパス ルイ・ヴィトン東京」を含む50以上の美術館 / ギャラリーが舞台となる。これらのアートスペースやプログラム会場を、「アートウィーク東京モビールプロジェクト」の一環として無料シャトルバス「AWT BUS」が巡回する。
開催決定に際し、イベントディレクター・蜷川敦⼦、アートバーゼルからのコメントが公開されている。
ディレクター・蜷川敦⼦のコメント
東京におけるアートのエコシステムを支援するコミュニティー主導の取り組みとして構想されたアートウィーク東京は、回を重ねるごとに成長を続けています。2024年は過去最多となる53の美術館・ギャラリーが参加したほか、アート好きが集まるミートアップイベントや音楽パフォーマンス、建築ツアーといった多角的な取り組みも加わり、幅広い層の方々にご参加いただきました。関係者と一般参加者の双方からもポジティブな声を多くいただいております。アートウィーク東京が今後も現代アートをはじめとする東京の様々な芸術・文化のハブであり続けるよう、今年もさらに充実したプログラムをお届けできることを楽しみにしております蜷川敦子 Photo by Katsuhiro Saiki
アートバーゼルのコメント
アートウィーク東京(AWT)は街中を舞台とする地域主導型イベントとして、東京におけるアートのエコシステムを育み、日本の卓越した芸術文化を国内外に紹介してきました。アートバーゼルとAWTのコラボレーションはその価値を高める重要かつ発展的なパートナーシップであり、ギャラリーに対するアートバーゼルのコミットメントの深さと、それを支えるアート業界全体の持続的な発展を願う私たちの思いの表れでもあります。加えて、海外ゲストからの評価の高さは、AWTという唯一無二のフォーマットが東京のギャラリーシーンと豊かな文化的背景をシームレスにつないでいることの証でもあります。AWTの発展とともに、東京は国際的なアートの舞台において欠かせない訪問先としての地位を確立しているのです
『アートウィーク東京』

名称:アートウィーク東京(欧⽂:Art Week Tokyo、略称:AWT)
会期:2025年11⽉5⽇(水)-11⽉9⽇(⽇) 10:00 -18:00
会場:都内の参加美術館・ギャラリー、AWT FOCUS、AWT BARほか各プログラム会場
主催:⼀般社団法⼈コンテンポラリーアートプラットフォーム
提携:アートバーゼル(Art Basel)
特別協⼒:⽂化庁
アートウィーク東京モビールプロジェクト
会期:2025年11⽉7⽇(金)- 11⽉9⽇(⽇) 10:00 -18:00
主催:東京都/アートウィーク東京モビールプロジェクト実⾏委員会
料金
・AWT BUSの乗⾞無料。
・参加ギャラリーの⼊場無料。参加美術館ではAWT会期中に限り所定の展覧会にてAWT特別割引適⽤。
・AWT FOCUSの⼊場⼀般有料(⾦額未定)、学⽣・⼦ども無料。
参加施設(2025年4月23日時点)
美術館・インスティテューション
アーティゾン美術館 / エスパス ルイ・ヴィトン東京 / 銀座メゾンエルメス フォーラム / 国立新美術館 / 資生堂ギャラリー / シャネル・ネクサス・ホール / 東京オペラシティ アートギャラリー / 東京国立近代美術館 / 東京都現代美術館 / 東京都写真美術館 / 東京都庭園美術館 / 森美術館 / ワタリウム美術館
ギャラリー
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※AWTの⼀覧表記ルールに基づく施設名称表記の50⾳順です。