『ヒルマ・アフ・クリント展』が、3月4日(火)に東京・竹橋の東京国立近代美術館で開幕、6月15日(日)まで開催される。
同展は、抽象絵画の先駆者として近年再評価が高まっているスウェーデン出身の画家、ヒルマ・アフ・クリント(Hilma af Klint)のアジア初大回顧展となる。ヒルマ・アフ・クリントは王立芸術アカデミーで正統的な美術教育を受けた後、肖像画や風景画で評価を得て画家としてのキャリアをスタート。当時の女性としては珍しい職業画家として、伝統的な絵画を描き成功を収めていた。一方で、神秘主義などの秘教思想やスピリチュアリズムに傾倒し、交霊術の体験などを通して抽象表現を生み出し、1944年に81歳で死去するまでに1000点を超える作品群を残した。作品はほとんどが展示されず手元に残されていたが、1980年代から展覧会で紹介されはじめると徐々に評判を呼び、2013年にストックホルム近代美術館からスタートしたヨーロッパ巡回展では100万人以上を動員、2018年にニューヨークのグッゲンハイム美術館で開催された回顧展は当時史上最多となる60万人以上もの動員を記録した。

同展では、高さ3mを超える10点組の絵画『10の最大物』(1907年)をはじめ、すべて初来日となる作品約140点が出品される。代表的作品群『神殿のための絵画』(1906–1915年)を中心に、画家が残したノートやスケッチも展示。同時代の秘教思想や女性運動といった多様な制作の源の紹介をまじえ、5章立ての構成でヒルマ・アフ・クリントの画業の全貌や制作の源泉を探る内容となっている。

By courtesy of The Hilma af Klint Foundation

By courtesy of The Hilma af Klint Foundation

By courtesy of The Hilma af Klint Foundation

By courtesy of The Hilma af Klint Foundation

ヒルマ・アフ・クリント財団 By courtesy of The Hilma af Klint Foundation


By courtesy of The Hilma af Klint Foundation




ヒルマ・アフ・クリント財団 By courtesy of The Hilma af Klint Foundation

By courtesy of The Hilma af Klint Foundation
『ヒルマ・アフ・クリント展』
Hilma af Klint: The Beyond

会場 東京国立近代美術館 1F 企画展ギャラリー
会期 2025年3月4日(火)~6月15日(日)
休館日 月曜日(ただし3月31日、5月5日は開館)、5月7日(水)
開館時間
10:00-17:00(金曜・土曜は10:00-20:00)
入館は閉館の30分前まで
主催 東京国立近代美術館、日本経済新聞社、NHK
協賛 大林組、DNP大日本印刷
特別協力 ヒルマ・アフ・クリント財団
後援 スウェーデン大使館
お問い合わせ 050-5541-8600(ハローダイヤル)