2025年秋に公開予定の映画『てっぺんの向こうにあなたがいる』の新キャストとメイキング映像が公開された。
「女性だけで海外遠征を」を合言葉に女子登攀クラブを設立し、1975年にエベレストの女性世界初登頂に成功した登山家・田部井淳子の実話をもとにした同作。世界最高峰への登頂成功後も挑戦を続け、76ヵ国の最高峰 / 最高地点への登頂を達成。晩年は病と闘い、余命宣告を受けながらも亡くなる直前まで山に登り続けた勇壮な生涯を、壮大なスケールで描く。主演は吉永小百合、監督は『大鹿村騒動記』『せかいのおきく』などの阪本順治が務めた。吉永と阪本のタッグは、2012年公開の『北のカナリアたち』以来13年ぶりとなる。脚本は、『かぐや姫の物語』『銀河鉄道の父』などを手掛けた坂口理子が担当した。
今回、新キャストの2人が解禁された。吉永演じる女性登山家・多部純子に寄り添う献身的な夫・多部正明役は、吉永と『北の桜守』以来7年ぶりの共演となる佐藤浩市。純子の山仲間で親友の編集者・北山悦子役は、2019年公開『最高の人生の見つけ方』で相棒役を演じて以来、吉永との信頼関係が抜群な天海祐希が務める。吉永、佐藤、天海の3人から共演を振り返るコメントも到着した。
【コメント抜粋】
■佐藤浩市(多部正明役)
田部井淳子さんと政伸さんのリアルな関係性とは違うかもしれないけど、自分を隣に置きながら、淳子さんの大きさみたいなものをどうやったら一番愛せるか、その想いが観る方々に伝えられるか、というのを考えることがリアルの政伸さんと近い部分であったのかなと思います。また、まさか自分がこの世界に入るときに吉永小百合さんのお相手(夫役)をするなんてことは考えてもいませんでした。お話を頂いたときは、夫婦として自然に見てもらえるだろうか、伝わってくれるだろうかと感じましたが、撮影を終えた今、先入観がない方でしたら本当に自然に観ていただけるような、そういう夫婦にはなれたかなという気がするので、本当に吉永さんに感謝です。4、5日間、富士の5合目・7合目で撮影をさせて頂いたのは凄い経験だったなと思います。シーンとしてのラストの撮影では、いい感じの夫婦の姿が撮れましたし、ここ一番って時には映画の神様があの雲海を晴らしてくれました。■天海祐希(北山悦子役)
(実在の田部井さんと北村さんをモデルとした)二人にしか分からない心が通じ合っているもの。他の、ご主人とは違う、お子さんとは違う、そして仲間たちともまたちょっと違う、純子さんと悦子さんにしかなかったような何かがあったんじゃないかな。ちょっとそんなものも滲み出るといいなと思いました。吉永さんが両手を広げて全て受け止めてくださる方なので、私はもう本当に好きにやらせて頂きました。悦子さんが純子さんを慕っていた気持ちの形っていうのかな?それはなにか、私が小百合さんを想う気持ちの形にとても似ている気がして…ちょっとなんか分かるかな、なんて。でもやっぱり極限の場所に行って極限の経験をして生死をも分け合うような経験を実際にされている二人ですから、そこまでは深く理解出来なかったかな、とは思いますけど。でもかっこいい、軽く言えない女の友情という感じでした。なにより阪本監督とお仕事させて頂ける、小百合さんとご一緒させて頂ける事というのはとても有難いことですから。幸せなことですし、声かけて頂けるって。(それだけでも有難いのに)こんなに慕う役を頂けてとても嬉しかったです。■吉永小百合(多部純子役)
浩市さんとは二度目、天海さんとは三度目の共演です。いつか又と願っていたことが実現するなんて本当に幸せなことです。一本調子になってしまいそうな私の演技をビシッと支えて下さいました。感謝の思いでいっぱいです。
お父さん、悦ちゃん、ありがとう!ありがとう!
あわせて、撮影時のメイキング映像も初公開。田部井淳子ゆかりの茶臼岳などの山々で高所順応を行い、万全の態勢で臨んだ吉永と佐藤の山での撮影や、天海演じる親友と野外キャンプに興じる撮影の様子が切り取られている。
映画『てっぺんの向こうにあなたがいる』
企画・製作 木下グループ
製作総指揮 木下 直哉
出演 吉永 小百合、佐藤 浩市、天海 祐希
脚本 坂口 理子
監督 阪本 順治
公開 2025年 秋
配給 キノフィルムズ
宣伝 東映エージエンシー
原案 田部井淳子「人生、山あり“時々”谷あり」 (潮出版社)
協力 一般社団法人 田部井淳子基金
©2025「てっぺんの向こうにあなたがいる」製作委員会