『KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭 2025』が4月12日(土)から5月11日(日)まで京都市内各所で開催される。
『KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭』は、京都市内の歴史的建造物やモダンな近現代建築、ギャラリー、ミュージアムなどを会場に、2013年から開催されている国際的な写真祭。2025年は「HUMANITY」をテーマに、愛、共感、危機を乗り越える力にまなざしを向け、人間の営みの多様性と複雑さを切り取った写真作品の数々を紹介する。
メインプログラムには世界10カ国から13組、14名のアーティストが参加。プシュパマラ・N、JR、グラシエラ・イトゥルビデ、エリック・ポワトヴァン、マーティン・パー、石川真生、アダム・ルハナ、𠮷田多麻希、リー・シュルマン&オマー・ヴィクター・ディオプ、甲斐啓二郎、イーモン・ドイル、レティシア・キイ、劉星佑(リュウ・セイユウ)の作品が展示される。
京都文化博物館 別館で展示を行うプシュパマラ・Nは、インドのバンガロールを拠点に様々な分野で活動するアーティスト。彫刻家として活動を開始し、1990年代半ばから、さまざまな役柄に扮して示唆に富んだ物語を作り上げるフォトパフォーマンスやステージドフォトの創作を始めた。「現代インド美術界で最もエンターテインメント性の高いアーティスト、異端者」と評され、自らを被写体としてフレームに組み込み、社会問題の中心に位置づけている。『KYOTOGRAPHIE 2025』では、ロンドンの国立美術館テート・モダンで展示された『The Arrival of Vasco da Gama』を含む、3つの主要な作品シリーズを展示する。
マーティン・パーは世界最高峰の写真家集団として知られるマグナム・フォトに1994年より所属し、写真家、映像作家、コレクターとして一時代を築いた視覚芸術のアーティスト。ビビッドな色と難解な構図の作風で知られ、レジャー、消費、コミュニケーションといったテーマを辛辣な皮肉とともに長年探求している。『KYOTOGRAPHIE 2025』ではマスツーリズムをテーマに、長年世界中で撮影してきたユーモアたっぷりの作品に加え、開催直前に京都で撮影予定の新作を同時に発表する。
レティシア・キイは自己愛、文化的アイデンティティ、エンパワーメントをテーマに活動するアーティスト、アクティビスト、起業家。イノベーティブな手法で知られ、自身のプラットフォームを用いて黒髪の美しさと文化的意義を探求することでポジティブなセルフイメージを発信し、時として社会規範に異議を唱える。とりわけ髪の彫刻は、一人ひとりが自身のアイデンティティや境遇を肯定できるように人々を勇気づけている。キイはファッション、映画、文学の領域でも活動し、初の著書『LOVE AND JUSTICE』では、コートジボワールの平等をうたう活動家であるキイの視点が言葉と画像とともに解き明かされている。『KYOTOGRAPHIE 2025』では、キイが2024年冬に『KYOTOGRAPHIE』のアフリカンアーティスト・イン・レジデンスプログラムで京都に滞在し制作した、自身のアイデンティティを体現するかのような新作のポートレートを発表予定。
そのほか、『KYOTOGRAPHIE 2025』では、サテライトイベントとして、これから活躍が期待される写真家やキュレーターの発掘と支援を目的に、公募型アートフェスティバル『KG+2025』を開催。京都市内各所で開催される多様な展覧会『KG+』、並びに2つのアワード部門『KG+SELECT Award』と『KG+ DISCOVERY Award』への参加者を2024年12月31日(火)まで募集する。また、アーティストトークやツアーを通じてアーティストと直接関わることのできるイベントや、ワークショップ、映像上映、キッズプログラムなども実施され、同時期には姉妹イベントの国際音楽フェスティバル『KYOTOPHONIE Borderless Music Festival』も開催される。
『KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭 2025』
会期:2025年4月12日(土)から5月11日(日)
会場:
京都文化博物館 別館
京都新聞ビル地下1階(印刷工場跡)
京都駅ビル北側通路壁面
京都市美術館 別館
両足院
誉田屋源兵衛 竹院の間
くろちく万歳ビル
ASPHODEL
八竹庵(旧川崎家住宅)
ギャラリー素形
DELTA/ KYOTOGRAPHIE Permanent Space 出町桝形商店街
嶋臺(しまだい)ギャラリー
他
参加アーティスト/出身地:
プシュパマラ・N(Pushpamala N)/インド
JR/フランス
グラシエラ・イトゥルビデ(Graciela Iturbide)/メキシコ
エリック・ポワトヴァン(Eric Poitevin)/フランス
マーティン・パー(Martin Parr)/イギリス
石川真生/日本
アダム・ルハナ(Adam Rouhana)/アメリカ
𠮷田多麻希/日本
リー・シュルマン&オマー・ヴィクター・ディオプ(Lee Shulman & Omar Victor Diop)/イギリス、セネガル
甲斐啓二郎/日本
イーモン・ドイル(Eamonn Doyle)/アイルランド
レティシア・キイ(Laetitia Ky)/コートジボワール
劉星佑(Hsing-Yu Liu)/台湾
チケット料金:一般パスポート 6,000円(前売り5,500円)、学生パスポート 3,000円(前売りも同額)
※入場無料会場もあり