劇団スポーツの舞台『徒』が8月28日(水)から9月1日(日)まで、東京・下北沢の小劇場 楽園で上演される。
5月に『略式:ハワイ』を上演した、劇団スポーツ。今回上演される『徒』は、手足を縛られ見覚えのない部屋に入れられた人々が、脱出への作戦を立てられないまま、「いたづら」に時間を浪費し、論点を脇道に逸らし続ける様を描き出す「不条理脱出コメディ」となっている。
作・演出を務めるのは内田倭史。出演者には内田のほか、田島実紘、竹内蓮、二宮正晃(本若)、 梁瀬えみ(マグネットホテル / ダダ・センプチータ)、静谷篤、百瀬葉、古賀友樹が名を連ねている。
【内田倭史(劇団スポーツ主宰 / 作・演出・出演)のコメント】
昨日ひとつわかったら、今日にはふたつわからなくなる。わからなさの前で立ちすくんでいます。今までどれだけの時間を無駄にしただろう、と暗澹たる気持ちになることもあるけど、演劇の力で(演劇に力なんてものがあるのかどうかも怪しいけれど)、現実をまるっとひっくり返して光明を見たい。そんな気持ちで不条理脱出コメディを作ります。
なんだか暗いコメントになってしまいましたが、実はワクワクしていたりします。不条理脱出コメディってなんなんだろう。一緒に不条理を脱出しよう!!
【田島実紘(劇団スポーツ主宰 / 出演)のコメント】
10 歳の時に交通事故にあいました。意識を失い、気づいたら救急車に乗っていました。
幸いにも軽傷だったのですが、自分の中で意識を失ったことと軽傷だったことに辻褄が合わず、今も僕は死んだあとの夢の中にいるのではないかと思うことがあります。
あれ今何曜日だっけ、今って朝なんだっけ、自分って男なんだっけ、なんで空って青いんだっけ、自分って生きているんだっけ、死んでいるんだっけ。
わからない、何がわからないのかもわからない。
何もわからなくなった果てに、何かを掴めるような舞台にしたいです。