12月31日(土)に東京・新宿のZEROTOKYOで開催される『NEW YEAR EVE PARTY 2023→2024』にFloating PointsとPaula Tapeの出演が決定した。
同イベントのヘッドライナーを務めるFloating Pointsことサム・シェパード(Sam Shepherd)は、UKを中心に活躍するミュージシャン / DJ / プロデューサー。子供時代にはマンチェスターのチェサム音楽院でクラシック教育を受け、その後、UCL(University College London)で神経学の博士号も取得した。
Floating Pointsとしては2000年代後半にシーンに登場し、2015年には1stアルバム『Elaenia』をリリース。同作はピッチフォークで「Best New Music」に選出されるなど各所で絶賛され、2019年にはUK名門レーベル「Ninja Tune」から2ndアルバム『Crush』をリリースした。
5年もの歳月を費やして制作された『Elaenia』は、ジャズ、クラシック、エレクトロニカ、サイケロック、ブラジリアンポップなど様々なジャンルの境界線を曖昧にした世界観を構築した作品。一方、わずか5週間で作り上げられた『Crush』は、即興性と初期衝動の感覚に、彼の音楽的成熟、コンポーザーとしての技術が合わさり生まれた作品である。
2021年にリリースされたアルバム『Promises』は、サムとファラオ・サンダースがタッグを組み、ロンドン交響楽団を迎えて制作された作品。ミニマムで静的なサムのサウンドに、ファラオのサックスや声が動的に共鳴する同作は、ゆっくりと、しかし確かな肉体性を持ってリスナーの前に立ち現れる。
2022年には宇多田ヒカルのアルバム『BADモード』へプロデューサーとして参加し大きな話題を集めた。アルバムのタイトル曲”BADモード”、”気分じゃないの(Not In The Mood)”、”Somewhere Near Marseilles ーマルセイユ辺りー”の3曲を宇多田ヒカルとともに手がけている。”BADモード”のピアノフレーズ、”気分じゃないの(Not In The Mood)”における後半の展開、”Somewhere Near Marseilles ーマルセイユ辺りー”に通底するサウンドテクスチャーなど、「Floating Pointsらしさ」が節々に感じられる。
2019年の来日ツアー時に東京・VENTでレコーディングされたFloating PointsのライブDJミックス音源も公開されている。約3時間のロングセットはジャズ、ディスコ、ファンク、ハウス、テクノ、グライムまで、彼のルーツを縦横無尽に取り込んだ内容となっている。今回の来日では、どのようなプレイを見せてくれるのか期待したい。
一方、Paula Tapeはチリ出身のDJ / プロデューサー。メタルやインディーエレクトロバンドのドラマーとしてキャリアをスタートさせた彼女は、ファッションデザインを学びながらDJを始めた。バンド時代に古い楽曲を漁っていた経験が、やがて彼女に絶え間ないディグへの情熱を与えることとなった。
バレアリックサウンド※の膨大な知識でも知られるPaula Tapeは、これまで『Awakenings』『Nuits sonores』など世界中の主要フェスに出演。世界最高峰のクラブと称されるベルリンのBerghain / Panorama barや、DJ Harveyがレジデントを務めるイビサ島のホテル・Pikesでのパーティー、世界最大規模のエレクトロニックミュージックの祭典『Amsterdam Dance Event』への出演など、トップランナーとして今最も注目すべきフィメールDJだ。
※バレアリック=イビサ島を含む、スペイン南部の地中海に浮かぶ群島の呼称。世界有数のリゾート地であり、クラブミュージック好きが集まるナイトライフの聖地。バレリアックサウンドとは、音楽ジャンルではなく、夕暮れのビーチに流れるチルサウンドのような、叙情的なムードを総称する。
2021年には、現代クラブシーンを牽引するUKレーベル「Rhythm Section International」からEP『Astro Turismo』をリリースしている。同作はイタロ(イタリア)的シンセ使いとトロピカルなバレアリックな雰囲気の爽快感、抜け感が特徴的なディスコハウスとなっている。
Paula Tapeはそのほかにも、1980年代イタリアのイタロディスコを復刻させることを目的とする「TEMPO DISCHI」の設立にも携わっている。このレーベルでは、Automatの『Automat』やBOSS MANの『Steel Mind』など古い失われたマスターピースを再プレスして販売している。
Floating Points、Paula Tapeを迎えて開催される『NEW YEAR EVE PARTY 2023→2024』。国内からは、9月に開催した4年振りワンマン公演でオールナイトロングセットを披露して話題を呼んだLicaxxx、クラシックハウスからブレークビーツまで幅広いセットが魅力のFrankie $の出演も決定しており、チケットは公式サイトで販売中。
『ZEROTOKYO NEW YEAR EVE PARTY 2023→2024』
日時:2023年12月31日(日) OPEN 21:00
会場:東京・新宿 ZEROTOKYO
料金:DOOR ¥5,000 / ADV. ¥4,500 / AFTER 3:00 ¥3,000
出演:
[Z HALL]
Floating Points
Paula Tape
Licaxxx
Frankie $
[COUNTDOWN MC]
Bryan Burton-Lewis
[VJ]
H2KGRAPHICS
■公演詳細 https://zerotokyo.jp/event/zerotokyo-new-year-eve-party-2023/