11月10日(金)に全国公開される映画『正欲』が、『第36回東京国際映画祭』でコンペティション部門観客賞と最優秀監督賞を受賞した。
朝井リョウの同名小説を、監督・岸善幸、脚本・港岳彦で映画化した同作。家庭環境、性的指向、容姿など、異なる背景を持つさまざまな登場人物を同じ地平で描写しながら、「人が生きていくための推進力になるのは何なのか」というテーマを炙り出していく作品となっている。キャストには、稲垣吾郎、新垣結衣、磯村勇斗、佐藤寛太、東野絢香らが名を連ねる。
同映画祭での稲垣吾郎主演作の観客賞受賞は『半世界』(2019年 / 阪本順治監督)、『窓辺にて』(2022年 / 今泉力哉監督)に次ぐ3度目で、史上最多を記録。また、岸善幸監督は初の国際映画祭コンペティション部門出品にして、監督賞受賞という快挙となった。
プレゼンターのアルベルト・セラ監督は同作を「ソーシャルメディアに支配された社会のなかで、アイデンティティを確立することの難しさ、複雑さを描き出した」と評した。受賞に際し、岸善幸監督、稲垣吾郎、新垣結衣からコメントも到着した。
東京国際映画祭の審査員のみなさん、本当にありがとうございます。
岸善幸
この作品は「すべてのひとが自由で自分を偽らずに生きていける社会とは何か」ということを問いかけています。
日本のみならず世界中が自分のアイデンティティを確立するのがなかなか難しい時代です。
この映画を観て「多様性」の意味を考えていただけたら嬉しいです。
素敵な賞をいただけて幸せです。
主演の稲垣吾郎さん、そして新垣結衣さん、磯村勇斗さん、ほか、出演者の皆さんに感謝いたします。
東京国際映画祭で『正欲』が監督賞と観客賞をダブル受賞できたことを大変嬉しく思います。
稲垣吾郎
岸監督、おめでとうございます。
初めてご一緒する作品でしたが、緊張せずに現場に立てたのは
監督の丁寧な演出と優しいお人柄のおかげだと思っています。
これからも素敵な作品を楽しみにしています。
監督賞、観客賞、受賞おめでとうございます!作品に関わる一人として本当に嬉しいです。
新垣結衣
撮影に入る前から、岸監督にはとても親身になって話を聞いていただき、
そして粘り強く同じ目線で共に考え続けてくださったことで、最後まで夏月という役にしっかりと向き合って演じきれたと感じています。
ありがとうございました。
この受賞をきっかけに映画『正欲』がさらに多くの皆さんに観ていただけること願っています。
改めて、おめでとうございます!
『正欲』
稲垣吾郎 新垣結衣 磯村勇斗 佐藤寛太 東野絢香
監督・編集:岸善幸 原作:朝井リョウ『正欲』(新潮文庫刊) 脚本:港岳彦 音楽:岩代太郎
主題歌:Vaundy『呼吸のように』(SDR)
撮影:夏海光造 照明:高坂俊秀
作:murmur 制作プロダクション:テレビマンユニオン 配給:ビターズ・エンド
©2021朝井リョウ/新潮社 ©2023「正欲」製作委員会
2023/日本/カラー/DCP/5.1ch/ヴィスタ/134分/映倫G
11/10(金)、全国ロードショー