筒井康隆の小説集『カーテンコール』が11月1日(水)に刊行される。
同作は筒井がこの3年ほど新潮社の雑誌『波』で書き継いできた、25篇の掌篇小説(ショートショート)を収録。『時をかける少女』『文学部唯野教授』『パプリカ』など過去の筒井作品の主人公たちが病床の作者のもとを訪れる『プレイバック』、深夜に総理大臣をインタビューする『官邸前』、古代の人類を拉致して美食させるタイムマシン物SF『美食禍』、大蛇に育てられた美少女を描く『白蛇姫』、小さな人魚との恋愛譚『横恋慕』など、幅広い内容の作品が揃っている。
また2021年に発売された短篇集『ジャックポット』に収録され、ひとり息子の画家・筒井伸輔の死の直後に書かれた掌篇『川のほとり』も特別再録される。
なお9月24日(日)に89歳の誕生日を迎える筒井は、同作を「これがおそらくわが最後の作品集になるだろう」と宣言しているが、新潮社の公式サイトには編集者からの「信じていません!」の注釈がつけられている。