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消費されないように、「また見たい」と思えるバンドのバージョンアップに取り組んだ中国ツアー
ーシーハーズのライブ活動としては、2023年の中国ツアーに続いて2024年末からも中国ツアーを行ったかと思いますが、今回のツアーの手応えはいかがでしたか?
松浦:コロナ禍以降のシーハーズとして、2023年に行った中国ツアーの流れを踏まえ「中国のオーディエンスに一過性のものとして消費されないこと」が今回のツアーの大きな目標でした。何事にも当てはまると思いますが、流行はいずれ廃れてしまう。現地のお客さんに「またライブに行きたい」と思ってもらうことを意識していて、「バンドとしてのバージョンを更新していく」ことを中国チームと話し合っていました。
シーハーズはコロナ禍以降に中国でライブをした最初の日本のバンドだったらしいんです。パンデミックの期間にも中国で聴かれていたので、待っていてくれたファンにとって2023年の中国ツアーは、「やっとシーハーズが見れる」という待望のツアーで、15000人を動員できた。だからこそ今回のツアーは、ネクストステップとして前回を超えるものにしたかったんです。

高橋:具体的にこだわったのは、映像の演出。前回のツアーは、自分たちでプロデュースしたミストで会場を香りでも包む演出と照明、そして演奏がメインで、会場に入った瞬間からインスタレーションに来たような気持ちになる空間作りをしたんです。それに加えて、今回は映像も追加しました。ステージにLEDの設備がある会場選びから始まって、嗅覚、視覚、聴覚、いろんな側面からシーハーズの世界観を楽しんでもらうように心がけました。今回も動員は好調なので、これからのバンドのバージョンを上げていきたいですね。