メインコンテンツまでスキップ
NEWS EVENT SPECIAL SERIES

近石涼と『ニャイリビ』原作者の2人が語る、作品を魅力的にする「ギャップ」の力

2025.9.8

近石涼“猫のしわざ”

#PR #MOVIE

楽曲で表現された、シリアスとユーモアが同居する『ニャイリビ』の世界観

そんな猫好きの近石さんにとって、今回は初めての書き下ろしタイアップ曲になります。

近石:アニメのスタッフの方が僕のライブを観に来てくれて、気に入ってくださったのがきっかけでした。お話をいただいた時点で、「猫が好き過ぎる人類の間で昔から愛されていた名曲」という設定があって、作中で曲が流れる箇所も決まっていました。以前から「猫も杓子も」という言葉が気になっていて、そういう曲を書きたいなと思っていたんです。「猫」と「杓子」という2つの単語で世界のすべてを表しているのが面白くて。「それはきっと猫のしわざ」というフレーズが溜めていたアイディアのストックにもありました。

アニメ『ニャイト・オブ・ザ・リビングキャット』場面写真

ホークマン:そこは前からあったんですね。

近石:そうなんです。今回のテーマにすごく合うんじゃないかなと思って、そこから作りはじめました。普段は自分の実体験をもとに書くことが多いので、作品に合わせて作るというのは新鮮でしたね。わりと一瞬で書けちゃいました。

いつもの制作とは違う感覚でしたか?

近石:いつもは、曲の世界観を作るところで難航するんです。この曲はどういうストーリーで、主人公はどんな心情で、と具体的に定まっていないと、良い感じで書き出せても途中で辻褄が合わなくて行き詰まってしまうんですよね。今回はその設定とか情景がすでにあったので、スラスラ書けたのかなと。

新しい発見ですね。今回の楽曲制作では、近石さんが普段から大切にしている音楽観やテーマは反映されましたか?

近石:僕は普段から、自分が抱える葛藤とか絶望を否定するんじゃなくて、それを受け入れて前を向けるような楽曲を作れたらと思ってまして。それは『ニャイリビ』の世界観にもリンクするのかなと思ったんです。逃げ出したくなるような状況だけど、猫という存在があるだけで救われるというか。シリアスな中にも常にユーモアがある感じを取り入れたくて、サビ終わりに猫の鳴き声みたいなスキャットを入れてみたりしています。

アニメ『ニャイト・オブ・ザ・リビングキャット』場面写真

ホークマンさんとメカルーツさんは、楽曲を聴いてどうでしたか?

ホークマン:初めて聴いた時は、まず「すごくピッタリだな!」と。本当にいい曲ですよ。『ニャイリビ』の世界の人気曲という設定にも説得力が出ますし。曲を聴くだけで、シーンが思い浮かびますよね。

メカルーツ:僕は「イリュージョン」という言葉が好きで、立川談志さんが言っていたことなんですが、「別々の言葉をくっつけると、掛け算のようになってなんだかよくわからない映像になったりする」という感覚が面白くて。「あいつは新聞紙を丸めたような顔だ」と言った瞬間、具体的には想像できないけど、「なんだかすごい顔だ」というイメージは浮かぶ、みたいな。“猫のしわざ”はすごく爽やかで、ドライブしながら口ずさみたくなるような曲調ですけど、「もう滅んでしまった世界で流れていたら」と考えた瞬間、ゾクゾクするような快感もあるんですよ。『ニャイリビ』を構成する大事な要素を補完してくれた歌だと思います。

ホークマン:まさにそうですよね。ありがたいです。

アニメ『ニャイト・オブ・ザ・リビングキャット』9話場面写真
アニメ『ニャイト・オブ・ザ・リビングキャット』9話場面写真

メカルーツ:ハリウッド映画でも、激しいアクションシーンで昔のカントリーソングを流すことですごくエモくなる演出もあるじゃないですか。それに近いイリュージョンが魅力だなと。

ホークマン:『ニャイリビ』のアニメに関してはTHE YELLOW MONKEYさんもWANIMAさんも、アプローチが全く違っていて。近石さんもまた全然違うので、いろんなタイプの猫の曲が集まっているのがすごく面白いです。

メカルーツ:「こんなに猫の曲のバリエーションがあるんだ?」って(笑)。やっぱり、みなさんそれぞれ猫に対しての思い入れがあるんでしょうね。

街に溢れる猫たち / アニメ『ニャイト・オブ・ザ・リビングキャット』場面写真

RECOMMEND

NiEW’S PLAYLIST

編集部がオススメする音楽を随時更新中🆕

時代の機微に反応し、新しい選択肢を提示してくれるアーティストを紹介するプレイリスト「NiEW Best Music」。

有名無名やジャンル、国境を問わず、NiEW編集部がオススメする音楽を随時更新しています。

EVENTS

『シカゴ・ハウス大全』が8月刊行、500枚以上の作品レビューや座談会を収録 👇👇来日公演まとめは「#来日」に👇👇 音楽フェスや芸術祭、映画祭は「#フェス情報」から👇 Wet Legの来日ツアーが2026年2月に決定、2ndアルバムを引っ提げて東名阪