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ポーラ美術館ライアン・ガンダー展レポート 箱根で世界への「問い」をムニムニする

2025.6.30

#ART

展示は屋外にも。しかし……

美術館の外にも作品があるというので、観に出た。『周縁を中心に据えて』は、白地に黒のラインで様々な旗のデザインを複合的に表現した作品。日本やドイツなどの国旗、イギリス海上保安庁やNASA、さらにドクロの海賊旗や銀河連邦の旗などが組み込まれているらしい。

『周縁を中心に据えて』(2023年)

ところが取材日は信じられないくらいの無風で、待てど暮らせど旗はピクリともせず……数々の団体の理想とアイデンティティが詰め込まれた旗だから、きっとそれだけ重いということなのだろう。鳥の声を聞きながら木々の中でじっと立っていると、だんだん自分が透明になって、風景の一部になっていくのを感じた。ひたすら風が吹くのを待つという行為も、思えば初めての体験である(そのさまを撮影しておけば『VIDEOS OF PEOPLE STANDING STILL』ができたのに、と後悔)。

「ライアン・ガンダー:ユー・コンプリート・ミー」トート(税込2,420円)

結局旗の全容は見られなかったので、ミュージアムショップで見つけた同作品モチーフのトートバッグを代わりに撮影。ままならない事が多いからこそ、理想を掲げることは美しいのかもしれないと思った。

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