人間と競走馬の20年にわたる壮大なストーリーを描いてきた『ザ・ロイヤルファミリー』(TBS系)がついに最終回を迎える。
主人公である秘書の栗須栄治(妻夫木聡)を伴走者に、馬主の山王耕造(佐藤浩市)から耕造の隠し子・耕一(目黒蓮)の2代に渡って競馬の夢を追い続けた「ロイヤルファミリー」たち。
一人ひとりの登場人物たちも魅力的な本作について、前半を振り返った記事に続いて、ドラマ映画ライターの古澤椋子がレビューする。
※本記事にはドラマの内容に関する記述が含まれます。あらかじめご了承下さい。
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後半は親から子への継承の物語に

『ザ・ロイヤルファミリー』の前半は、株式会社ロイヤルヒューマンの社長で馬主の山王耕造(佐藤浩市)が馬と夢にかける情熱に賛同した者たちの物語だった。そして、その耕造が去った後半は、親から子への継承の物語へと姿を変えた。
それは、夢の継承であり、血や才能の継承の物語でもある。ドラマは耕造と耕一(目黒蓮)、ロイヤルの名を冠する馬たちの両面から継承を描くことで、親子と馬を支える人々の葛藤が浮かび上がらせてきた。
そして、耕造から耕一への継承を見届けるのが、主人公・栗須栄治(妻夫木聡)だ。彼がいなければ、継承は行われず、ロイヤル社の競馬事業自体が空中分解してもおかしくなかった。美しい継承の物語には、表には出てこない立役者がいる。継承の只中にいる人物ではなく、伴走者を主人公に据えたことが『ザ・ロイヤルファミリー』の味わいのひとつになっていると言えるだろう。