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ガールズグループにおける国産クラブミュージックリバイバル
キムラ:クラブミュージックと世代の話で言うと、いま、10年くらい前の日本のクラブミュージックがメインシーンに影響を及ぼしているような気がしています。『PRODUCE 101 JAPAN THE GIRLS』、通称=日プ女子というオーディション番組から出てきた、ME:Iというガールズグループがいるんですけど、4月に出た『MUSE』というシングルの収録曲が、全体的にマルチネ(=Maltine Records。tofubeatsらを輩出したインターネット発のレーベル)っぽいと自分の周りのDJやライターたちの間で話題になったんです。Avec Avecとか三毛猫ホームレス(いずれもMaltine Recordsのアーティスト)みたいな。
松島:あーー。
キムラ:同じシングルに収録されている“Affogato”という曲は、渋谷系ボッサというか、初期CAPSULEっぽい感じがある。他にも例えば、いまものすごく成功しているKAWAII LAB.(=FRUITS ZIPPER“わたしの一番かわいいところ”、CUTIE STREET“かわいいだけじゃだめですか?”などのヒットを生んでいるレーベル)のプロデューサーは、実際に中田ヤスタカとか増田セバスチャンとか、あの頃の「原宿かわいいカルチャー」みたいなものをリアルタイムで経験していた人ですし。10〜15年ぐらい前のクラブミュージックが、特にガールズグループに影響として出てきているのは強く感じますね。
松島:直接的にはHALCALIのリバイバルヒットもありましたよね。
キムラ:そうですね。あと、国外ですが、ソフィー(SOPHIE)『Product』の10周年記念版がつい最近出ましたけど、ソフィーもaespaを中心としたK-POPシーンとかに、ものすごく影響を及ぼしているなと思います。