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【2025年上半期振り返り・音楽編】若手ライター3人が国内外の注目作を語る座談会

2025.7.3

#MUSIC

注目すべき次世代のヒップホップアーティストたち

松島:社会課題を歌うということだと、今年上半期でアップカミングだったWorldwide Skippaというラッパーがいて、彼は排外主義を徹底的に否定するような曲(“ダサくて助かる”)を出したりしていますね。

風間:<皆も気を付けろよ 自分の内なる林原めぐみ>ですね。リリースのスピード感もすごかったですよね。あの人本当にずっとX(Twitter)見てるんだなって(笑)。

松島:あと若いラッパーでいうと、Sieroくんはチェックしておくといいかなと。活動をはじめて2年経っていないくらいのアーティストなんですけど、ライブの熱量や、単純にスキルと見せ方の部分で、ティーンネイジャーのラッパーの中で頭ひとつ抜けている印象があります。デジコアとかハイパーポップ寄りの、日本語のアンダーグラウンドラップのシーンで、次の世代を牽引していくアーティストだと思います。

松島:あとは、19歳ぐらいのgoku sasakiっていうアーティストがいて。サウンド的には海外のアンダーグラウンドラップ流れをいち早くつかみつつも、日本的な要素を色濃く載せていて独特なアプローチをしています。この人はいま僕が日本で一番好きなラッパーの一人ですね。この間出た“なんとなく夢を”という曲ではイントロでゆらゆら帝国をサンプリングしていたり、ライブではフィッシュマンズのカバーをやっていたり、そういうものに影響を受けながら、音像がマキシマイズされたヒップホップをやっているっていう、いままでにいなかったタイプのアーティストなんです。

風間:すごい。なんか海外の日本音楽好きみたいな志向ですね。

松島:そうですね。それでいて、トレンドや対外的な目線じゃなくて、ひたすら自分と向き合って作っているタイプの人なんです。2000年以降生まれの人たちは、もう圧倒的に新しい価値観を持っていると感じています。いま20歳ぐらいの人たちって、親御さんが40〜50代で、青春時代にいまも『フジロック』に出ているようなアーティストや渋谷系を聴いてきた、その子供の世代だと思うんです。こういう人たちが育っていくと、予想だにしない作品やアーティストが次々と出てくるだろうな、と期待してます。

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