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「ギターは親友」——メイ・シモネスの音楽がこれから向かう先
─ライブでも弾いているし、アーティスト写真でも抱えているあのPRS(ポール・リード・スミス)のギターがかっこいいですよね。ギターはメイさんにとってどういう存在ですか?
メイ:どういうものかなあ? 求められてるのはこういう答えじゃないかもしれないけど、私にとっては親友みたいな存在ですね。ギターは人じゃないけど(笑)。いつもいてくれる友達。
─ネックに鳥があしらわれているのは上級者向けの高額モデルだそうですが。
メイ:買ったのは2021年かな。実は、私はこの鳥のマークが最初はあんまり好きじゃなくて。ちょっと派手すぎるな、って思ってたんだけど、実際に弾いてみたら本当にこれが私にとって一番合ってるギターだなと思って選びました。ネックの形とかがフィットするし、持っていて気持ちがいい。あと、ボディが軽いのが好きです。

─ギタリストとして自分が大切にしているのはどんなことですか?
メイ:ギターで簡単に弾けるフレーズとかたくさんあるけど、それだけじゃなくて。例えばピアノを弾いてると、ギターでは思いつかないボイシングで音楽を作れますよね。私はギター以外の楽器の発想とかボイシングの音楽を、ギターでも弾きたい。
─頭のなかで鳴っているいろんな音を、ギターという楽器に置き換えてるって感覚でもあるというか。
メイ:そうですね。サックスやピアノで演奏するようなことをギターで弾けるように練習してます。
─青葉市子さんも同じようなことを言ってました。オーケストラみたいな音像をガットギター1本でやりたいって。
メイ:すごい。私もギターをもっと上手になりたいと思ってます。もっと勉強したいし、いっぱい練習したい。一生練習しても足りないと思います。そのうちジャズギターのアルバムを作れたらいいかな、とずっと思ってます。歌わないアルバム。その前に、ギターをもっと上手にならないといけないけど(笑)。


─話を聞いて思いましたけど、もしも歌がないアルバムだとしてもメイ・シモネスの音楽になる気がします。どうしても日本語と英語で歌っているから、歌詞についてよく質問されると思うんですよ。でも、そこに計算や狙いはなくて、生い立ちとやりたいことが全然離れてなくて、自然に出てきただけなんですよね。それがすごくユニークだし、強いし、かっこいいですね。
メイ:うれしいです(笑)。
─この曲は日本語か英語か、あるいはそのミックスかは、曲作りの過程で決めていくんですよね?
メイ:そうですね。まあ、適当に頭に浮かんできたことを書いていて、日本語と英語の分け方はあんまり意識してないかな。「あ、でもこの英語はシラブル(音節)が多すぎる」と思ったら日本語にしてみようとか、そういうふうにハメてみてます。
─でも、日本語が混ざったりしていることで、やっぱり曲のなかですごく思考の余白が生まれる。意味を超えた響きに解けない謎というか魅力があるなと僕たち日本人でも感じる部分があるんです。だから、他にはないすごい武器ですね。新作のアルバムタイトル『Animaru』もまさにそういうセンスというか、英語の「animal」ではないわけで。
メイ:うん。それはやっぱり「animal」だと英語で「動物」という意味だけになっちゃうから。『Animaru』にしたほうが、英語と日本語を混ぜた音楽だってわかりやすいかなと思って。
─これからも混ざっていることが、自分の音楽にとっても、自分自身にとってもアイデンティティであり続ける?
メイ:うん。英語だけとか日本語だけの曲は、もうきっと作らないと思います。

『MEN I TRUST EQUUS JAPAN TOUR with MEI SEMONES』

2026年1月20日(火)
会場:大阪府 Zepp Namba
2026年1月21日(水)
愛知県 名古屋DIAMOND HALL
2026年1月22日(木)
会場:東京都 TOKYO GARDEN THEATER
https://smash-jpn.com/live/?id=4478
『MEI SEMONES JAPAN TOUR 2026』

2026年1月23日(金)
会場:東京都 duo MUSIC EXCHANGE
2026年1月24日(土)
会場:愛知県 名古屋Live & Lounge Vio
2026年1月25日(日)
会場:大阪府 梅田SHANGRI-LA
2026年1月27日(火)
会場:広島県 広島CLUB QUATTRO
2026年1月28日(水)
会場:福岡県 BEAT STATION
2026年1月30日(金)
会場:沖縄県 桜坂セントラル
https://smash-jpn.com/live/?id=4515