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「COUNTER BOOKS」の上田太一は、学芸大学駅で「好奇心」を発動させる書店を営む

2025.11.5

#BOOK

まちの人との相互作用で本棚を作っていく

タカノ:今は、大型店や独立系書店、オンライン販売など、本との出会い方が広がっている時代だと思います。そんな中で、上田さんにとって「書店を営む魅力」はどんなところにあるんでしょうか?

上田:たくさんあるんですけれど、1つは、その日に売れた本を見る面白さですかね。もちろん全て自分たちで選んで並べているんですけれど、中には本屋として、棚の格好をつけるために置いている本もあるわけですよ(笑)。「本屋として、こういうものは置いておかなきゃいけない」という本ですね。

それで「これは正直、なかなか手に取ってもらうのは難しいだろうな」と思っていた本が意外としっかり売れると、「ああ、こういう本を手に取る人がいるんだ」というのが分かるので、いろんな人の価値観に触れて、出会える感覚があります。

自分たちが本を選んで置いてはいるんですけど、それを手に取るお客さん、つまり、まちの人たちのリアクションを見て、「こういう本が手に取られやすいなら、次はこういうのを置いてみよう」とか。逆に、狙って置いても案外売れなかったりして、「あれ、こういうのは違うんだ」とか。本棚が、本屋とまちに暮らす人との無数のコミュニケーションを通して少しずつ出来ていくんですよね。まちの人と一緒に一つの価値観のようなものを作っていく感覚が、すごく面白いです。

タカノ:そんな上田さんですが、今日はおすすめの一冊を持ってきてくださいました。ご紹介いただけますか?

上田:三浦哲哉さんの『食べたくなる本』という、食にまつわるエッセイ集です。これは、本屋を始めたときからずっと大事に売っている本なんです。1冊選ぶのは難しかったんですけれど、店を出てくるときに「やっぱり食欲の秋だよな」と思いまして(笑)。

これを読むと、食への好奇心がパカっと開かれるんです。例えば、「アメリカンコーヒーはなんであんなに薄いのか」とか、「サンドイッチはなんでサンドイッチじゃなきゃいけないのか」とか、「中華料理はなんであんなに強い火で炒めるのか」とか。

Celeina:読んでみたい! 知らないことばかりです。

上田:まさに、知っているようで知らなかった、食にまつわるあらゆる「なぜ」が散りばめられているので、これを読むと本当にサンドイッチが食べたくなるんですよ。今までの食べ方から変わってしまうんです。この本は2,700円なんですが、この1冊を読むだけでその後の食生活がすごく楽しくなるから、めちゃくちゃ安いんですよ。

Celeina:一生分の価値がありますね!

タカノ:急に「お買い得ですよ!」みたいな、ショッピング番組になりましたね(笑)。いいですね、ありがとうございます。

Celeina:さあ「FIST BUMP」はグータッチでつなぐ友達の輪ということで、お友達を紹介していただいています。明日は祝日のため番組がお休みなので、明後日の水曜日にスタジオにお越しいただきますが、お友達はどんな方でしょうか?

上田:僕がご紹介するのは、虎ノ門ヒルズの中にある「虎ノ門蒸留所」でクラフトジンを作っている、ジン職人の一場鉄平さんです。

タカノ:気になりますね! ありがとうございます。

Celeina:明後日水曜日は、「虎ノ門蒸留所」の一場鉄平さんに繋いでいきたいと思います。「FIST BUMP」、今日は「COUNTER BOOKS」代表の上田太一さんをお迎えしました。ありがとうございました。

GRAND MARQUEE

J-WAVE (81.3FM) Mon-Thu 16:00 – 18:50
ナビゲーター:タカノシンヤ、Celeina Ann

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