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「COUNTER BOOKS」の上田太一は、学芸大学駅で「好奇心」を発動させる書店を営む

2025.11.5

#BOOK

グータッチでつなぐ友達の輪! ラジオ番組『GRAND MARQUEE』のコーナー「FIST BUMP」は、東京で生きる、東京を楽しむ人たちがリレー形式で登場します。

9月22日は、番組からの推薦で、「COUNTER BOOKS」代表の上田太一さんが登場。学芸大学にカフェバー併設の本屋を開いた経緯や、好奇心を発動させる仕掛けづくり、実店舗ならではの選書の楽しさなどについて伺いました。

「まちの好奇心売り場」をコンセプトに、学芸大学駅の高架下に本屋をオープン

Celeina(MC):実は私、上田さんには先ほどもお会いしているんです。今日のお昼に「COUNTER BOOKS」にお邪魔してきたんですよ。「COUNTER BOOKS」は学芸大学駅の高架下にある本屋さんで、駅から歩いて3分くらいですかね。走ったら1分です。

上田:正確には、徒歩2分47秒です。

タカノ(MC):刻みますね(笑)。でも、本当にすごく近いですよね。

Celeina:カフェとバーも併設されている本屋さんなんですけれど、スタイリッシュで、モダンな雰囲気で。太陽の光が、すごく綺麗に差し込んでくるんですよね。

上田:そうなんですよ。あそこまでガラス張りで、中の様子が全部見えるような本屋さんは珍しい気がします。

Celeina:カフェバーのメニューも、グルテンフリーやビーガンのスイーツが豊富に並んでいまして。ワクワクしてしまって、「何回も来て、色々なものを食べたい!」と思いました。

タカノ:1回だけじゃ足りない、リピートしないと、という感じですね。

Celeina:そうそう! あとは、Tシャツやキーホルダーを販売するポップアップも展開されていましたよね。

上田:ありがとうございます。

Celeina:そんな「COUNTER BOOKS」はオープンが昨年の8月ということで、本のセレクトなども含め、色々と伺っていきたいと思います。まず、お店を立ち上げた際のコンセプトから教えていただけますか?

上田:コンセプトは、恥ずかしいんですが、「まちの好奇心売り場」という言い方をしています。もともと自分が本屋をずっとやっていたとか、いつか本屋をやりたいと思っていたわけではなくて、ちょっと変わった成り立ちのお店なんですよ。学芸大学駅の高架下を耐震補強工事のタイミングでリニューアルするプロジェクトに関わらせていただいたのが、オープンのきっかけなんです。

町のいろんな人の声を聞いて、町にあったらいいものを作っていこう、というプロジェクトだったんですが、その中で「やっぱり本屋さんが欲しい」という声が多くて。学芸大学は夜のお店が増えてきたところでもあり、「昼間に過ごせるような本屋があったらいい」という意見があったんですね。自分もすごく本が好きだったので、「いいな、作りたいな」と思ったんです。

それで、最初は都内で営業している独立系書店などに「学芸大学でもお店をやってくれませんか」と声をかけに行きました。だけど、やっぱり本を売るのはなかなか大変だし、儲からないから、複数店舗の運営は厳しいということで、やってもらうのは難しくて。それならもう自分たちで何とかやるしかないか、と。僕自身も飲食やイベントの経験はあったので、あとは町の老舗の本屋さんに協力してもらいながら、色々と組み合わせていってチャレンジしよう、ということになりました。

やはり、本を本のまま売るのは難しいんだろうなと思ったので、「もっと深めたい」とか「もっと知りたい」とか「もっと良くありたい」みたいな、好奇心や探求心が生まれる機会を提供する本屋を目指したい、と考えたんです。だからイベントをやったり、物販をやったり、飲食でも世界のいろんなお酒や料理を出したりと、手を変え品を変え、好奇心を発動させるものを届けよう、というのをコンセプトにしていますね。

Celeina:確かに! 私も今日、お店に足を踏み入れた瞬間は「今日は本を買うぞ!」とか「これを探しに来た!」というテンションではなかったのに、気づいたら2冊も本を買って帰っていたんですよ。まんまと好奇心を発動するボタンを押された1人です(笑)。

入り口には、店の価値観を体現する選書コーナーを設置

タカノ:店内には、何冊ぐらい本が置いてあるんですか?

上田:最初は2200冊ぐらいから始まって、今は2500冊ぐらいですね。

タカノ:全て新刊なんでしょうか?

上田:はい、全て新刊です。選書は僕だけではなく、もともと渋谷の「SHIBUYA PUBLISHING & BOOKSELLERS(SPBS)」にいらっしゃった工藤眞平さんという選書のプロフェッショナルの方にも協力してもらいながら、自分やスタッフのおすすめの本で2500冊を構成しています。

Celeina:『GRAND MARQUEE』でも紹介したことがある作品も多く並んでいたのが印象的でした。小原晩さんの『ここで唐揚げ弁当を食べないでください』とか、ワクサカソウヘイさんの『出セイカツ記』とか。あとは、9月18日(木)の放送でくどうれいんさんの詩集をご紹介しましたが、くどうさんのエッセイ『湯気を食べる』なども並んでいて、この番組との接点もすごく感じました。

上田:相性が良いですね。

タカノ:Celeinaさんはどんな本を買ったんですか?

Celeina:今手元にある1冊は、川上幸之介さんの『パンクの系譜学』という本です。これをレジに持って行ったら、上田さんが「めちゃくちゃいいチョイスですね! 私も大好きなんですよ」と言ってくださったんですよね。

上田:店内の一角に、「COUNTER BOOKS ESSENTIAL」というコーナーがあって、僕たちの店の価値観や精神性を体現しているような本をいつも10冊ぐらい置いているんです。そのうちの1冊を見事に手に取ってくださったので、「おっ!」と反応してしまいました(笑)。

Celeina:そのコーナーが、入口から一番近いところに平積みで並んでいるんですよ。だから最初に目に入ってきて、「何か気になる!」と思って手に取ったんですよね。400ページぐらいある、結構分厚い本なんですけれど、これから読むのが楽しみです。

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