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NEWS EVENT SPECIAL SERIES

レコードショップ「JET SET TOKYO」店長の石川遼太は、手書きPOPでレコード愛を伝える

2025.10.22

#MUSIC

グータッチでつなぐ友達の輪! ラジオ番組『GRAND MARQUEE』のコーナー「FIST BUMP」は、東京で生きる、東京を楽しむ人たちがリレー形式で登場します。

8月25日は、番組からの推薦で、下北沢にあるレコードショップ「JET SET TOKYO」の店長、石川遼太さんが登場。店長をしながら行っているアナログ盤の企画のほか、国内外から注目を集めているショップの魅力や、レコード文化の楽しさについても伺いました。

店長のかたわら、制作部員としてアナログ盤の企画を担当

Celeina(MC):今日は「JET SET TOKYO」から直接お越しいただいたのですか?

石川:はい。レコードショップのゲストとして最初にお招きいただけて、本当にうれしいです。

タカノ(MC):「JET SET TOKYO」を改めて紹介しますと、京都に本店を構える人気レコードショップの東京拠点として2002年に下北沢にオープンし、2009年には現在の場所へ移転。レコードショップとしての営業だけでなくレコード制作も手がけており、制作部も併設されています。音楽ファンには非常におなじみの場所だと思いますが、石川さんは店長であると同時に制作部員でもあると伺っています。

石川:はい。店長を務めながら、制作の業務も担当しています。

タカノ:制作というのは具体的にどういったことをされているのですか?

石川:主に「JET SET」の新商品の企画を行っています。

Celeina:最近の企画では、具体的にどのようなレコード制作を担当されたのですか?

石川:最近は、木村カエラさんの”リルラ リルハ”やTESTSETの『1STST』を担当しました。

ミリオンヒットしたJ-POPでも、意外とアナログ化されていないものが多い

タカノ:これは、アーティストの方が音源をリリースしているけど、まだアナログ化されていない作品を「どうでしょうか?」と提案するんですか?

石川:そうですね。「JET SET」が企画を持ち込んで、アーティストの方と進めていく形でやっています。

Celeina:やはりお客様の声を反映して「これはアナログ化した方がよい」と判断するのですか? それとも石川さんの個人的な趣味も反映されているんですか?

石川:もちろん、自分が好きだという気持ちが第一にありますが、お客様に喜んでいただけるものを作ることも大切です。やはり売れるものも作らなければなりませんので、そのバランスを取るのが難しいところです。

Celeina:お客様の要望と自分のやりたいこと、そのバランスをとりながら進めていくというのは、多くの職業の方に共通する部分ですね。

タカノ:木村カエラさんの”リルラ リルハ”は、すでにアナログ化されていたのかと思っていましたが、意外とまだだったのですね。

石川:そうなんです。ミリオンヒットしたJ-POPでも、意外とアナログ化されていないものが多くあります。

下北沢店では新作や人気作品を中心に販売

Celeina:アナログで聴けるのはうれしいですよね。店内のアナログの品揃えはどのようになっているのですか?

石川:アナログは、国内アーティストの新作に加え、海外のインディーバンドの作品を中心に扱っています。また、ブラックミュージックに関しては大型店に引けを取らないラインナップを揃えています。

タカノ:「JET SET」はオールジャンルというイメージがありますね。

石川:基本的にはオールジャンルですが、下北沢店は特に新作や人気作品に絞って、入れ替えながら置いています。

Celeina:最近、最も売れているアナログは何ですか?

石川:最近一番予約が入っているのは、僕が企画した千葉雄喜さんのアルバム2タイトルとシングルです。

タカノ:千葉雄喜さんのアナログ化を企画されたのも石川さんなのですね。

石川:そうなんです。

Celeina:石川さんが「JET SET」に入られたきっかけは何だったのでしょうか?

石川:入社したのはちょうど5年前なんですが、もともとレコードが好きで、高校生のころから憧れていたショップだったので、働いてみたいと思ったのがきっかけです。

Celeina:高校生の頃から通われていたのですね。

石川:デザインなどを含めて、とてもおしゃれでイケてるショップだと思っていました。

タカノ:ロゴマークもかっこいいですよね。それで5年で店長まで上り詰めたのはすごいですね。

Celeina:かなり早い昇進ですよね。

石川:そうですね。比較的早い方だと思います。

タカノ:レコードショップで働いていてよかったことはありますか?

石川:憧れのアーティストが来店されることもありますし、仕事を通してDJやライブのイベントに呼んでいただくこともあって、人との出会いが増えましたね。

タカノ:音楽好きの人が集まる場所ですから、交流が深まりそうですね。逆に大変なことはありますか?

石川:レコードは意外と重く、箱にいっぱい詰めると運ぶのが大変ですね。

タカノ:管理も大変そうですね。

海外からの注目度が高く、Redditでも話題に

Celeina:「JET SET TOKYO」は海外からの注目度も高く、アメリカ発の掲示板型SNS「Reddit」でも「Jet Set is a must stop for me in Tokyo.(東京に来たら必ず立ち寄るべき場所だ)」と書き込まれるほどですが、実際に海外のお客様も多いのですか?

石川:はい。最近はお客様の半分ほどが外国の方です。若い世代のお客様も増えていますが、特に海外から支持をいただいていると感じます。

Celeina:海外の方はどんな作品を購入されるのですか?

石川:最もよく聞かれるのは「Nujabesはありますか?」ですね。

タカノ:日本を代表するアーティストですからね。日本でNujabesのレコードを買って、持って帰るのは素敵ですね。

石川:お土産としても喜ばれると思います。

タカノ:お客様に音楽を勧める際、気をつけていることはありますか?

石川:すべてのレコードが1枚から試聴できるようになっていますし、コメントも1枚ごとに添えるようにしています。

Celeina:1枚ずつ紹介文が付いているのですね。

石川:はい。すべてにPOPを付けています。

タカノ:愛がなければできないことですね。

手に取って、触れて、聴いて楽しめるのが、レコードの魅力

Celeina:今の時代、ネットやサブスクで音楽を聴くことが増えていますが、フィジカルの魅力は何だと思いますか?

石川:僕はレコードがCDやサブスクよりも好きで、愛着を感じますね。レコード好きな方は、コアなファンが多い印象です。物理的に手に取ることができ、触れて、聴いて楽しめるのが魅力だと思います。

Celeina:レコードを好きになったのはいつ頃ですか?

石川:高校生の頃です。周りでクラブカルチャーやヒップホップ、テクノが流行していて、スケートボードやストリートブランドと一緒に根付いていたんです。イケてる先輩がDJをしていたり、クラブで遊んでいたりしたので、その環境に憧れていました。

Celeina:周囲の影響も大きかったのですね。

タカノ:今日着ているTシャツはどんなものですか?

石川:SUGAR BABEという、山下達郎さんが若い頃に所属していたバンドのTシャツです。普通のアルバムのジャケットではなく、レコードのジャケットがプリントされているんです。ナイアガラ・レコードの表記も入っていて。再発はソニーやコロンビアから出ていますが、初版はナイアガラ・レコードから出たんですよ。達郎さんのレコードへの愛が詰まっていると感じて、とても気に入っています。

Celeina:レコードのジャケットをデザインしたTシャツなのですね、素敵です。さあ「FIST BUMP」はグータッチで繋ぐ友達の輪ということで、お友達をご紹介していただいています。どなたをご紹介いただけますか?

石川:漫画を描きながら「ソ連ファンク」を主宰している、「ディスクユニオン新宿ロックレコードストア」の店長の山中明さんです。

Celeina:音楽つながりで、明日は山中明さんをお迎えしたいと思います。最後に、ネットやサブスクでは聴けない、「JUST ON THE RADIO」な選曲をお願いします。

石川:サブスクではもちろん聴けなくて、CDも廃盤になっている、どついたるねんの”今夜はブギー・バック”という曲を最後に聴いていただけたらと思います。

Celeina:ありがとうございます。「FIST BUMP」、本日は下北沢のレコードショップ「JET SET TOKYO」の店長、石川遼太さんをお迎えしました。ありがとうございました。

GRAND MARQUEE

J-WAVE (81.3FM) Mon-Thu 16:00 – 18:50
ナビゲーター:タカノシンヤ、Celeina Ann

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