メインコンテンツまでスキップ
NEWS EVENT SPECIAL SERIES

『リーグ・オブ・レジェンド』公式キャスターのeyesは、観客と同じ目線に立ち実況する

2025.10.10

#OTHER

グータッチでつなぐ友達の輪! ラジオ番組『GRAND MARQUEE』のコーナー「FIST BUMP」は、東京で生きる、東京を楽しむ人たちがリレー形式で登場します。

9月18日はライター / ゲーム通訳のスイニャンさんからの紹介で、『League of Legends / リーグ・オブ・レジェンド』の公式キャスター・eyesさんが登場。広く愛されるゲームの魅力のほか、日本リーグ設立の経緯や、自分の「好き」を仕事にすることなどについて伺いました。

個人配信をきっかけに、ジャパンリーグの公式キャスターに

Celeina(MC):昨日のスイニャンさんから引き続き、『リーグ・オブ・レジェンド』について語っていきたいと思います。改めて『リーグ・オブ・レジェンド』とは、正式サービス開始から15年目を迎えた今もなお、世界中に1億人以上のプレイヤー母体を持つPC用ゲームです。競技シーンでも人気で、昨年の世界大会の決勝戦は実に5000万もの同時視聴者数を記録しています。この世界中の人を虜にさせる『リーグ・オブ・レジェンド』の魅力とは、eyesさんから見てどういったところにあるんでしょうか?

eyes:まず、マップが1個しかないんですよ。5対5のゲームで、プレイヤーはインターネット上で自動的にマッチングされるんです。使用するキャラクターは「チャンピオン」と呼ぶんですけど、これが170体以上いまして。

タカノ(MC):そんなにいるんですね!

eyes:リアルタイムRPGのようにキャラクターを育成していくんですが、試合ごとに初期の状態はみんな常に一緒なんです。その試合の中でキャラクターを成長させていって、勝つ。そして、また次の試合になったら1からやり直し。だからこそ、同じゲーム、同じ試合がない、というのが魅力のポイントだと思います。

Celeina:なるほど、試合ごとに違った結果が見えてくると。面白いですね。

タカノ:そしてeyesさんは、そんな『リーグ・オブ・レジェンド』の実況を10年以上されているということですが。

eyes:はい、『リーグ・オブ・レジェンド』のジャパンリーグで公式キャスターを務めています。

Celeina:eスポーツの公式キャスターというものを、そもそもあまり聞いたことがなかったです。

eyes:そうですよね。僕も今のシステムは把握していないんですが、ジャパンリーグの設立当時は、もう完全にプロのeスポーツキャスターという位置づけでした。

Celeina:eyesさんが実況を始めたきっかけは何だったんですか?

eyes:最初のきっかけは、自分の個人放送でした。当時はまだ日本サーバーがなかったので、みんなアメリカのサーバーに繋いでゲームをプレイしていたんです。でも、やっぱり日本人だけでも遊びたいじゃないですか。それで自分の放送に日本人だけを集めて、その試合を見ながら実況するようになったのが、スタートラインですね。

Celeina:ご自分の放送というのは、ネット配信ですか?

eyes:そうです。当時はニコ生とかで配信をやっていました。

タカノ:なるほど、そこからスタートされたんですね。個人放送から公式になったのは、どんなタイミングだったんですか?

eyes:僕らの活動がきっかけで、『リーグ・オブ・レジェンド』の日本のプロシーンを作るぞ、という企業さんが出てきて、そこにヘッドハンティングされて入りました。もちろん、紹介していただいた方も間にいらっしゃるんですが、基本的にはそんな感じでプロになりました。

Celeina:その頃は、別のお仕事をされていたんですか?

eyes:はい、介護士を8年間ぐらいやっていました。

Celeina:そこから、あれよあれよと公式キャスターにまでなられたんですね。

今注目するべきポイントを掴んで言葉にする

タカノ:プロとして活動されているということで、実況のスキルや、メソッドについても気になります。生放送のラジオとも、少し似ているところがありそうですよね。

eyes:どうなんですかね……。ただ、例えば球技だと、分かりやすくボールがあるじゃないですか。ゲームには、そのボールがないんですよ。それが普通のスポーツとは違うところです。

タカノ:そっか、確かに。

eyes:なので、見ている人も全員プレイヤー目線なんです。サッカー観戦だと、プレイ経験がない方もいらっしゃると思うんですけど、eスポーツを見ている人は、ほぼ全員が実際にプレイしている人なんですよ。見ている人の目線と、キャスターの目線にあるボールの位置を、常に合わせなきゃいけないんですね。「今、注目すべきはここですよ」というのをポイントで示してあげて、戦いの10秒以内にその解説を収める、みたいな感じです。

タカノ:難しそうですね。

Celeina:ゲームを熟知していないとできないですよね。アップデートなどもあるでしょうし。

eyes:はい。スイニャンさんも言われていましたが、アップデートの頻度が多いんです。

Celeina:昨日、我々も学びましたよね。どんどんアップデートがされていくと。

タカノ:常に情報のインプットをしていかないといけない、ということですね。あと、当然かもしれないですけれど、やっぱりすごくいいお声じゃないですか。

eyes:ありがとうございます。

タカノ:何かアナウンサーの勉強や、ボイストレーニングなどもされていたんですか?

eyes:プロになってから、会社の方に「アナウンス学校に行きなさい」と言われまして。発声などは、一通りそこで学ばせていただきました。

タカノ:なるほど。それまでは独学というか、全部ご自分でやられたということですもんね。

Celeina:見る人の視線がどこにあるか把握するというお話がありましたけれど、その他に実況するとき大切にされているポイントなどはありますか?

eyes:1つの画面で10人が戦っているんですが、10人全員のことを同時には言えないじゃないですか。なので、「どちらのチームがやりたいことをやっていて、それの対応策はどこなのか」というのだけは絶対に逃さないようにしています。それを言わないと、結局何が起こっているのかわからないまま終わってしまうので、そこは意識していますね。

タカノ:すごく頭を使いそうですね。

eyes:本当にそうなんです。例えばサッカーだったら、画面上でボールを持っている選手は1人で、その周りに5人とかいるじゃないですか。その5人分の動きを全部言っている感じなんですよ。

Celeina:ボールが5つあるみたいなものですね!

タカノ:描写については、ワーディングとか、表現の上で何か気をつけていることはありますか?

eyes:メインはネット配信なので、なるべくミームを取り入れたりしています。あと、僕が配信を始めた当時は、まだネット配信の文化自体があまりなかったんですよね。なので、テレビで禁止されている用語は基本的に使わないようにしようとか、そういうことは心がけています。

Celeina:ミームだと、例えばどんなものがあるんでしょうか?

eyes:ミームと言っても、例えばプロ選手のミームを使うとか、そういう感じです。ただ、一昨年ぐらいに日本のアニメの用語が海外の方でバズって、コメントがそれで一時期荒れたことはありましたね。僕は何のミームか全くわからなかったんですけれど(笑)。

タカノ:面白いですね。コメント欄だけ見ていてもすごく楽しそうです。

Celeina:実況も、色々な角度から楽しむことができますよね。

RECOMMEND

NiEW’S PLAYLIST

編集部がオススメする音楽を随時更新中🆕

時代の機微に反応し、新しい選択肢を提示してくれるアーティストを紹介するプレイリスト「NiEW Best Music」。

有名無名やジャンル、国境を問わず、NiEW編集部がオススメする音楽を随時更新しています。

EVENTS