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書籍『ソ連ファンク: 共産グルーヴ・ディスクガイド』も出版
Celeina:『ソ連ファンク: 共産グルーヴ・ディスクガイド』という書籍も出されているということですが、これはどんな本なんでしょうか?
山中:私が大変な思いをしながら何千枚も買って集めたレコードの中から、厳選して数百枚にまとめた、いわゆるディスクガイド形式の本です。これに従って色々聴いていただければ、楽しめるんじゃないかなと思います。まあ、聴くのも大変なんですけれども。
Celeina:本をスタジオにお持ちいただいています。
タカノ:表紙に「ソ連ファンク」とドーンと書いてありますね。
Celeina:レコードのジャケットを1枚1枚掲載して、そこにPOPみたいな感じで説明が書かれていますね。
山中:本を読んでいただいて聴きたいなと思っても、普通はなかなか聴く術もないんですが、私自身がレコード屋なのでレコードも販売できるんですよ。
Celeina:山中さんが曲を教えるところから、販売して聴かせるところまでできてしまうんですね。
山中:もう全部やってやろうと。
Celeina:ちなみに漫画も描かれているんですよね?
山中:『レコードジャンキー富和 孤高のアナログ・レコード・コレクター』という単行本を1冊だけ出版しています。もともとヤマハさんでレコードを紹介する記事を書いていて、それをまとめて『アナログレコードにまつわるエトセトラ』という本を出版していて。「他にも、もうちょっとディープな連載をしてみませんか?」という提案をいただいた時に、「ちょっとディープすぎるとあれなんで、アウトプットはキャッチーな方がいいですよね」みたいな話になったんです。その時はなにぶん酔っ払っていて、ノリで絵が描けるという話をしてしまい、安請け合いしたら、急に漫画をWEBで連載することになったのがきっかけです。
Celeina:そんな軽いノリで描ける漫画じゃないですよ!
山中:実は1ページ目は絵がまだ下手で。
タカノ:でも見比べると線の量が全然違いますね。絵のタッチの変遷も楽しめるというか。
山中:3年くらい連載していたんですよ。
タカノ:ちょっとギャグ漫画タッチのイラストが可愛いです。さて、昨日の石川さんにもお伺いしたんですが、配信やサブスクで音楽を聴くことも増えている今、山中さんが思うフィジカルの魅力や楽しさは何だと思いますか?
山中:まさにそれこそ「ソ連ファンク」というか。そもそも配信リリースがないので、「ソ連ファンク」を聴くにはフィジカルを買うしかないんです。なので、知的好奇心も刺激されますし、フィジカルっていいなといつも思います。
タカノ:世界中にある歴史的なアーカイブの中で、インターネットやサブスクだけでは網羅できないものがまだまだたくさんあるということですよね。
Celeina:レコードをディグリたくなってきましたね。さあ、「FIST BUMP」はグータッチで繋ぐ友達の輪ということで、お友達をご紹介していただいています。どんな方をご紹介していただけますか?
山中:私と一緒に「東欧ナイト」というイベントをやっていたり、「東欧グルーヴ」に関するディスクガイドを出されていたりする、ヨハネス市来さんという。盟友みたいな方を紹介させていただきます。
Celeina:ありがとうございます。明日は「東欧グルーヴ」のヨハネス市来さんに繋ぎたいと思います。そして最後に、山中さんにも配信やサブスクで聴けない「Just on the radio」な選曲をお願いしたいのですが、こちらはやはり「ソ連ファンク」になりますか?
山中:「RED FUNK」ができて10周年くらいになるんですが、私の先輩のDJのSouthpaw Chopさんと一緒に、今年の6月にコラボCDを出しました。 そこから1曲、Melodiya Ensembleというソ連のジャズファンクのグループがカバーした“Aquarius”をお送りしたいと思います。The Fifth Dimensionなど、色々なグループがカバーしてきた楽曲ですね。
Celeina:ありがとうございます。「FIST BUMP」、今日お迎えしたのは、「ディスクユニオン 新宿ロックレコードストア」店長の山中明さんでした。ありがとうございました。

GRAND MARQUEE

J-WAVE (81.3FM) Mon-Thu 16:00 – 18:50
ナビゲーター:タカノシンヤ、Celeina Ann