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NEWS EVENT SPECIAL SERIES

DJ / ライターのヨハネス市来は、東ヨーロッパの音楽の魅力を広める活動を行う

2025.9.9

#MUSIC

自国の言語で歌っているのがチェコの音楽の魅力の1つ

Celeina:面白い。さらに趣味が高じて、高円寺にお店もオープンされたということですが、どんなお店なんですか?

市来:チェコ語で「亀」という意味の「Želva」というお店をやっています。古着やレコードのほか、東欧の雑貨とかも扱っているんですが、たまに東ヨーロッパ限定のDJイベントをやったりもしております。

タカノ:店名の「Želva」は、チェコで最初のロックバンドの「OLYMPIC」とも関係があると聞いています。

市来:OLYMPICが最初にリリースした、チェコ語のロックの曲が「Želva」というんです。記念碑的なアルバムなので、それにあやかって「Želva」という店名にさせていただきました。

Celeina:ジャケットに亀のイラストが大きく描かれていますね。これは何年ぐらいにリリースされた曲なんですか?

市来:1960年代にリリースされました。チェコは、最初は西側のロックのカバーとか英語の曲とかをやっていたんですが、「プラハの春」の民主化運動と並行してだんだんロックシーンが成長していって、オリジナルのチェコ語のロックシーンも少しずつできていたんです。そのパイオニアみたいなバンドがOLYMPICですね。

タカノ:(実際に聴いてみて)1960年代のブリティッシュロックっぽさがありますね。

市来:先入観として、東欧の社会主義のロックは遅れていたんじゃないかと思う人も多いんですが、同時代にこういう曲が普通に演奏されていたということをまず皆に知ってもらいたいですね。

タカノ:チェコ語もあまり聞き慣れてないから面白いですね。

市来:響きが面白いですよね。東欧って、英語の歌詞の曲をあまり歌えなくて、逆に自国の言語で歌うという文化があったんですよ。同時代の英語圏ではない国も英語で歌うことが多いんですが、ちゃんと自国の言語で歌っているというのも、チェコの音楽の魅力の1つかなと思います。

Celeina:今日はチェコの音楽に出会えたのがとても嬉しいです。これから色々聴いてみたいと思います。さて「FIST BUMP」はグータッチで繋ぐ友達の輪ということで、お友達を紹介していただいているんですが、市来さんが紹介してくださるのはどんな方でしょうか?

市来:日本コロムビアでレコードのリイシューを手がける、プロデューサーの遠藤亮輔さんです。

Celeina:音楽繋がりですね、ありがとうございます。明日は日本コロムビアの遠藤亮輔さんに繋ぎたいと思います。

タカノ:そして最後に、「JUST ON THE RADIO」ということで、配信やサブスクでは聞けない曲を選曲していただいているんですが、市来さんが選曲してくださったのはどんな曲ですか?

市来:東ドイツの「Oktoberklub(オクトーバークラブ)」という、社会主義青年団体が出したレコードに収録されている曲なんですが、演奏に東ドイツ屈指のジャズロック系のミュージシャンが参加しているんです。実際この楽曲の中にも一部演説みたいなパートがあるんですが、それとジャズロックが融合した楽曲になっています。

Celeina:曲紹介をお願いします。

市来:東ドイツのOktoberklubが歌う”Ein neues Lied”という曲です。

Celeina:ありがとうございます。さあ「FIST BUMP」、今日は東ヨーロッパ音楽のスペシャリスト、ヨハネス市来さんをお迎えしました。ありがとうございました。

GRAND MARQUEE

J-WAVE (81.3FM) Mon-Thu 16:00 – 18:50
ナビゲーター:タカノシンヤ、Celeina Ann

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