グータッチでつなぐ友達の輪! ラジオ番組『GRAND MARQUEE』のコーナー「FIST BUMP」は、東京で生きる、東京を楽しむ人たちがリレー形式で登場します。7月7日から、7月24日までの3週間は、「『フジロック』でつながる友達の輪」ということで、『フジロック』で出会った! 一緒に行くよ! そんなお友達でつないでいただきます。
7月22日は、番組からの推薦で、YouTube チャンネル『てけしゅん音楽情報』でもお馴染みの、編集者 / ライターの照沼健太さんが登場。2025年の『フジロック』の注目アーティストや、照沼さんが思う『フジロック』の魅力などについて伺いました。
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2025年の『フジロック』注目アーティストはSuchmos
タカノ(MC):YouTubeチャンネル『てけしゅん音楽情報』いつも見ております。ぜひてけさんと呼ばせていただけると嬉しいです。
照沼:ありがとうございます。ぜひ呼んでください。
Celeina(MC):改めて、『フジロック(FUJI ROCK FESTIVAL)』が今年もいよいよ明後日の前夜祭からスタートします。音楽ライターとして活動する照沼さんから見て、今年の『フジロック』のラインナップはいかがですか?
照沼:これまでの『フジロック』の延長線上にありつつ、新しい『フジロック』像を見せてきたなと思いますね。今回、最初に出演アーティストをほとんど発表する、という発表の仕方でも話題を呼びました。円安で海外アーティストを呼ぶのが厳しい中、今まで通り洋楽の人気アーティストに加えて、日本や韓国などのアジアのアーティストと組み合わせることで、『フジロック』らしさを感じるラインナップになっていたなと思います。
タカノ:たしかに運営の皆さんの矜持というか、「『フジロック』らしさ」を毎年感じますよね。あと山下達郎さんの出演も、今年の注目ポイントだなと思います。
Celeina:今年のラインナップで注目している出演者はいらっしゃいますか?
照沼:今おっしゃっていただいた山下達郎さんは、もう伝説のステージになること間違いなしだと思います。それ以外だと、やっぱりSuchmosですね。『フジロック』のマジックがかかるんじゃないかなと思います。今年活動を再開して、ライブもしていますが、やっぱり『フジロック』にSuchmosが戻ってくること自体がトピックだし、あの環境でSuchmosがどんなステージ繰り広げるのかは本当に注目ですよね。
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『フジロック』で取材したThe Vinesのクレイグ・ニコルズとの握手が強烈に印象的
Celeina:てけさんの初『フジロック』はいつだったんですか?
照沼:結構昔で、2008年ですね。
タカノ:お仕事でしたか?
照沼:そうなんです。当時、MTV Japanという音楽系のテレビ局で働いていて、仕事で行きました。3日間と言いつつ、実は前夜祭から翌日の月曜日までだったので、トータルで4泊5日過ごしましたね。
Celeina:フルで行かれたんですね! 初めての『フジロック』はどうでしたか?
照沼:キッズの頃から音楽雑誌を読んで、「『フジロック』ってこんな感じなんだろうな」と夢に描いていたので、何をするにしても「本物の『フジロック』だ!」と興奮していました。ライブを見ても、ご飯食べても、苗場プリンスホテルに泊まっても。
タカノ:2008年のヘッドライナーは、MY BLOODY VALENTINE、UNDERWORLD、PRIMAL SCREAM! 最高ですね。
Celeina:お仕事で行かれたとのことでしたが、ライブは見られましたか?
照沼:結構見られましたね。裏でインタビューもしていたんですけど、夜になると見に行けるかな、みたいな感じでした。
タカノ:印象に残っているライブはありましたか?
照沼:どれも印象に残っているんですが、MY BLOODY VALENTINEが本当に久々に再結成したので、めちゃくちゃ良かったです。あと、2008年は忌野清志郎さんが残念ながらご病気でキャンセルになってしまって、それを埋める形でPRIMAL SCREAMが2日連続ステージに登場したんです。国は違えども、ロックンロールの連帯みたいなものを彼らのステージから感じて、エモーショナルでした。
タカノ:ほかに、例えば『フジロック』中にお仕事で接した中で、印象的なアーティストはいらっしゃいましたか?
照沼:取材エリアで1日インタビューをして、色々なアーティストと挨拶するじゃないですか。 その中で印象的だったのが、オーストラリア・シドニー出身のバンド、The Vinesですね。 当時ロックンロールリバイバルとかガレージロックリバイバルと言われていたバンドの中でも人気アーティストでした。中でも、カリスマ的な人気を誇ったフロントマンのクレイグ・ニコルズ(Craig Robert Nicholls)の握力がめっちゃ強かったのが、強烈に印象に残っています。
タカノ:握手をした時にですか?
照沼:そうです。繊細なアーティストというか、線が細い中性的なイメージがあったんすけど、握力がすごく強くてギャップ萌えしてしまったんです。未だにあんなに痛かった握手はなかったかもしれません。
タカノ:記憶に刻まれた握手だったんですね(笑)。
照沼:全然攻撃的な感じではなかったですよ。 ピースフルな感じなんだけれども、予想以上に握力が強かったんです。
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見たいアーティストだけ見て帰る、気軽に楽しむ『フジロック』もアリ
Celeina:昨年、2024年の『フジロック』には、プライベートで参加されたとのことですが、何日目に行かれたんですか?
照沼:初日ですね。
Celeina:行くことになったきっかけがあったんですか?
照沼:もともとシザ(SZA)がヘッドライナーの予定だったんですよ。絶対に行きたいと思っていたら、友人が誘ってくれたので、楽しみにしていんですが、シザの出演がキャンセルになってしまって。一瞬行くかどうか迷ったんですが、The Killersが代打で出るということで、結局、日帰りで車で乗せていってもらいました。 これはまたなかなかエクストリームな体験でしたね。
Celeina:日帰りとはいえ、朝まで遊んで満喫してから帰るという感じでしたか?
照沼:いえ、The Killersが終わって、電気グルーヴの音が鳴っているのを聴きながら帰りましたね。
Celeina:ストイックですね!
照沼:夜は道路が空いているからか、大体深夜の2時半くらいにはもう都内に着けていたんですよ。それがすごく良かったです。
タカノ:次の日に予定があっても、家で寝る時間があったり、お風呂に入れたりするのがいいですね。
照沼:だから去年は、気楽に楽しむ『フジロック』もアリかもしれないなという発見がありました。
タカノ:金曜日の午後休を取って、夜だけ『フジロック』に行くみたいな楽しみ方もアリですね。もちろん朝までいるのもいいですし。
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『フジロック』は、参加しているお客さんもその歴史の一部になるのが魅力
タカノ:今の期間は皆さんにお伺いしていますが、てけさんが『フジロック』でパワーをもらった「チャージソング」は何ですか?
照沼:The Birthdayの“涙がこぼれそう”です。
タカノ:いいですね。The Birthdayの出演は2008年とのことですが、どんな思い出がありますか?
照沼:先ほどお話したように、2008年に忌野清志郎さんの代わりにPRIMAL SCREAMが2日連続ステージに立ったほか、The Birthdayもキャンセルを埋めるような形で、2日連続でステージに立ったんです。僕はちょうどThe Birthdayを取材する予定だったんですが、取材エリアじゃなくて、ライブ後のステージ裏でコメントをいただくという感じだったんですよ。
“涙がこぼれそう”が演奏される頃には、バックステージのところでスタンバイしていて、初めてチバさんと会えるという興奮と緊張を感じながら聴いていた曲なんです。当時は確かまだリリースされていなかった曲で、「なんかすごいいい曲が流れているな」と思ったのを覚えています。僕にとって、『フジロック』のワクワクドキドキが詰まりに詰まった曲です。
タカノ:チバさんは大舞台でピンチヒッターに立つことが多い方ですよね。2008年の『フジロック』というタイミングもそうですし、“涙がこぼれそう”という曲のチョイスにもグッとくるものがあります。
照沼:『フジロック』って、ロックの伝統として、ジョー・ストラマー(John Graham Mellor)、忌野清志郎さん、チバユウスケさんみたいな流れがあるので、そこに今年はSuchmosのYONCEさんが立つというのが熱い展開だなと思っています。
タカノ:最後に、てけさんが思う『フジロック』の魅力について伺いたいなと思います。
照沼:やっぱり『フジロック』は、もう全てが『フジロック』印になる、というのが魅力だと思います。
Celeina:ブランドがあるというか?
照沼:ブランドですね。ご飯を食べても、会場を歩いていても全部が『フジロック』なんだという感じがするし。それはフェスとしての歴史があるからこそというのもあるんですが、やっぱり自分がそこに参加して、今年の『フジロック』もまた歴史になっていくんだなという、信頼と実績を感じるんだと思います。
タカノ:我々も歴史の一部として、今年も参加できるのが嬉しいですね。
Celeina:さあ、「Jackery FIST BUMP」は『フジロック』で繋ぐ友達の輪ということで、『フジロック』で出会った、もしくは一緒に行くようなお友達を紹介していただいています。どんな方をご紹介していただけますか?
照沼:『ギズモード・ジャパン』編集長の尾田和実さんをご紹介します。『ギズモード・ジャパン』はガジェットについて発信しているWEBメディアで、今YouTubeチャンネルも人気です。
Celeina:尾田さんとは、『フジロック』に関連してどのような繋がりがあるんですか?
照沼:実は、MTV Japan時代に大変お世話になった、僕の元上司でもあるんです。最近もイギリスに取材に行かれたみたいで、UKロックがお好きな方でもあります。
Celeina:楽しみですね。明日は尾田和実さんに繋ぎます。「Jackery FIST BUMP」、今日お迎えしたのは、編集者 / ライターの照沼健太さんでした。ありがとうございました。

GRAND MARQUEE

J-WAVE (81.3FM) Mon-Thu 16:00 – 18:50
ナビゲーター:タカノシンヤ、Celeina Ann