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何でも言い合える人間関係を構築してから、仕事を始めていく
Celeina:先ほど、今は広告の世界で人脈が大事になってきているとお話がありましたが、それを詳しくお伺いしたいです。何か、変化が生まれているということなのでしょうか?
廣池:昔はある程度フォーマットに沿って、広告の枠を売っていくことが広告代理店の仕事だったのですが、今は人との繋がりや関係性を作っていくことに仕事の中心が移っていると思うんです。 企業と企業の枠の取り合いではなくて、その人が思い描くやりたいことを実現するために、人間関係をまずしっかりと構築して、世の中にない新しいメニューや広告の手法を提供していくというようなことをやっているので。
広告の業界って、よく1つの案件が終わったら打ち上げや懇親会を開くんですが、私は逆に、先にそういう場を設けているんです。まずは皆さんと関係性を築いて、何でも言い合える仲間になってから仕事を進めるというやり方を25年間続けてきました。
タカノ:めちゃくちゃいい進め方ですね。僕も以前、とあるプロジェクトをスタートさせるとき、みんなで集まって決起会みたいな場を開いたことがあって。プロデューサーがピザを注文して、みんなでピザをつまみながら「こういう風にしていきたいね」みたいな話をしたんですけど、そのときはすごく円滑にプロジェクトが進んだ記憶があります。
廣池:不思議なもので、人間同士の関係が近づくと、無理なお願いでもご相談を受けていただけたりするんですよね。これまでにないものも一緒にみんなで作っていこう、という雰囲気が生まれるんです。これは広告業界に限らず、仕事の進め方として絶対に良いと思います。
タカノ:大事ですよ。やっぱり友達同士の方が、何かと言い合える関係だったりするんですよね。「お客様」というふうに思っているとちょっと距離が遠いから、メール1つ打つのもすごく丁寧に考えてしまったりするし。
廣池:だから、もう僕は気を抜いたらすぐ50人規模のバーベキューとかを企画しています。
Celeina:すごいコミュニケーション力ですね!
廣池:関係性はもちろん仕事になったらちゃんとやらないといけないんですが、まずやっぱり人と人を近づけて、プロジェクトを円滑に進めるというのが、僕がやってきた広告事業のやり方ですね。