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ダンスアーティストのハラサオリは、ダンスを「道具」に問題提起するような作品を作る

2025.6.20

#STAGE

「振り付け」的な事象は、ホームに並ぶ人やコンビニ店員の手さばきなど日常に溢れている

Celeina:バックボーン的にはどのあたりが強いんですか? 音楽なのかダンスなのか。

ハラ:言葉と体という感じですかね。言葉を発しているときの体の状態に興味を持っています。あとは、振り付けとダンスを別物として考えているんです。ダンスを街中でしている人はいないですが、振り付け的な事象は、実は街にすごく溢れているんですよ。

例えば、駅のホームで人がちゃんと並んでいる状態とかも、すごくよく振り付けされている状態だなと思います。誰かに言われなくても、みんながこれぐらいの間で立つというのを共有していて、急に座ったりする人ってあんまりいないですよね。コンビニ店員さんの手さばきとかは、いろんな動きがすごく整頓されていたり、オーガナイズされていたりする状態で、めちゃくちゃいい振り付けだなと思って、いつもコソコソ見ています。

タカノ:言われてみればそうですね、面白い。

ハラ:子どもの頃に避難訓練ってやりましたよね。地震が来たときは揺れたら机の下に入るとか、あれもすごく振り付けだと思っていて。そうやって、特定の状態に合わせて行動するコードが決まっている身体がすごく面白いと思っているので、そこを起点にしています。

去年までは、「震災と共生していく身体」というテーマで制作していました。日本はすごく自然災害が多いので、そういう抗えないものごとを受け入れながらも、ただぼーっとやられているだけではなく、そういう状況でどうやって社会を良くしていくかについて、身体を通して観客の方と一緒に考えるという作品を、ロングタームプロジェクトとしてやっていました。

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