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食事を通して自然と人が一体になれる
ソウダ:都市に暮らしていると、どうしても「自然」と「人間」とを切り離して考えてしまいがちです。しかし、自然の中で、その土地のものをいただくという行為は、その自然そのものを身体の中に取り込むということでもあります。食べることを通じて、自然と人とが一体となっているということを身体で体験できる、その感覚こそが料理を通して伝えたいことの1つです。
さらに、同じものを一緒に食べている人たちとは、胃袋の中の「中身」も共有されているわけです。そう考えると、人と人との間にある境界線も、案外ゆるやかなものなのかもしれません。「中身は一緒じゃないか」と思えるような感覚が、自然と生まれてくるのです。大げさに世界平和を目指しているといった話ではありませんが、それでも、自然と人との関係性、人と人とのつながりが、思っているほどは切り離されたものではないということをほんの少しでも感じ取っていただけたら嬉しいですね。
タカノ:このスタイルの料理、ジャンルとしてはどのように分類されるのでしょうか?
ソウダ:ジャンルというのは近代で出来上がったものなのであまり意識はせず、その土地のものを美味しくなるように作っています。調理法については、食材の産地の緯度に近い地域の調理法を参考にしていますね。たとえば、北海道のように寒冷な地域ではドイツや北欧などの調理法が合いやすいですし、瀬戸内海沿岸では地中海性気候に近いため、イタリアやスペインの調理法が自然とフィットします。食材と気候、文化が繋がっていることを大切にしています。
Celeina:私たちがいる東京の緯度に合う調理法にはどんな特徴がありますか?
ソウダ:東京のような温暖な地域は、人が集まりやすく、多様な文化が混ざる場所です。そのため特定の調理法というよりも、人と人が交わる場であるという側面が強くなります。気候が穏やかであるからこそ、さまざまな文化や技術が集まりやすいのです。
タカノ:本当に面白い視点ですね。地球や環境への意識も自然と深まります。ところで、ソウダさんの料理体験に参加したい場合は、どうすればよいのでしょうか?
ソウダ:Instagramなどでイベント情報をお知らせしています。招待制の場合もありますが、東京でのイベントなどではチケット制のものもございます。近日ですと、六本木ヒルズにあるアフリカのバラを扱う「アフリカローズ」さんにて、小さな料理イベントを予定しています。詳細は、アフリカローズさんの公式ホームページにて近日中に告知されると思います。
タカノ:ありがとうございます。ぜひ、ソウダルアさんのInstagramをチェックしてみてください。
Celeina:さあ、「FIST BUMP」はグータッチで繋ぐ友達の輪ということで、明日ご出演いただく方をご紹介いただいています。どなたをご紹介いただけますか?
ソウダ:デコトラ屋台「バック・トゥ・ザ・焼酎」の木田圭度さんをご紹介します。言葉では言い表せられないような、面白い男です(笑)。
Celeina:ありがとうございます。明日も楽しみです。「FIST BUMP」、本日は、出張料理人であり現代美食家のソウダルアさんをお迎えしました。ありがとうございました。

GRAND MARQUEE

J-WAVE (81.3FM) Mon-Thu 16:00 – 18:50
ナビゲーター:タカノシンヤ、Celeina Ann