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小麦と大豆を種から育てて、醤油作りの真っ最中
タカノ:基本的に成瀬さんは人のために動くということをずっとやってこられているじゃないですか。成瀬さんが、自分のためにやっていることってあったりしますか?
成瀬:1番難しい質問ですね(笑)。いろんな活動をしていると、回遊魚のように朝から晩まで動きっぱなしですが、実はおとなしく家でのんびりしていたいタイプで。全然そう見えないって言われますが。なので、すごくシンプルですけれど、ゆっくりお風呂に浸かって汗をかいている瞬間に喜びを感じますし、美味しいものを作るのも好きです。今日も千葉から帰ってきたばかりですが、今は醤油を小麦と大豆から作っています。
タカノ:すごい! そんな人いるんだ。
Celeina:小麦と大豆を収穫するところから、醤油作りを?
成瀬:はい。なんなら、小麦と大豆の種を植えるところからですね。なので1年かけて作物を作るところからが、スタートです。天候の状況によっては枯れるかもしれない中で、なんとか無事に小麦と大豆ができたら、今度は機械や手作業で選別して、そこにも愛情を込めていきます。 私たちの体にある菌と同じように、麹菌も生きているから「納豆にならないでね、これは醤油だから!」と言いながら一生懸命やっています。今日も食塩水を足して醤油を作る作業をやってきました。
タカノ:その醤油ってどんな味がしますか? やっぱり市販の醤油とは味が違うのでしょうか。
成瀬:今回の醤油の味見は約1年後で、これから毎日のようにかき混ぜないといけなくて。でも、確かに、手作りの味は全然違いますね。それに醤油作りは、人のためでもありながら、同時に自分のためでもあるのです。醤油を作っていると、大豆とか麹を混ぜているのですごく癒されるし、お米の力もあってか肌もすべすべになって、一緒にやっている人もみんなニコニコで。そういう姿や表情を見るのが、私は幸せかな。
タカノ:素敵! いいですね。醤油作りでも、自分のためでもあり人のためでもあるというのが、成瀬さんの人生を前に進めているような感じがしますね。