グータッチでつなぐ友達の輪! ラジオ番組『GRAND MARQUEE』のコーナー「FIST BUMP」は、東京で生きる、東京を楽しむ人たちがリレー形式で登場します。
2月3日は、番組からの推薦で、「Do it Theater」の伊藤大地さんが登場。映画を好きになった原体験や、ドライブインシアターの魅力などについて伺いました。
INDEX
自由な空間で映画を楽しめる野外上映をプロデュース
タカノ(MC):「Do it Theater」では、野外上映のプロデュースをされているとのことですが、具体的にはどんな活動をされているんでしょうか?
伊藤:「Do it Theater」は、「新しいシーンは、Theaterから始まる」というスローガンをもとに、全国各地の広場、海の近く、ビルの屋上など、様々な空間で映画体験を作っているチームです。
Celeina(MC):私、野外で映画を見るのに憧れているんですよ。まだ行ったことがなくて。
伊藤:本当ですか。 芝生の上で寝転びながら映画を見たりできますよ。
タカノ:映画館とは全然違う体験になりそうですね。
伊藤:映画館や家で見るのもすごく楽しいと思うんですけど、野外だと、仲間と一緒にピザでも食べつつ喋りながら映画を見られますし、お子さんものびのびと過ごせるかと思います。すごく自由な空間で映画を見られるというのが特徴です。
Celeina:やばい、私にとって最高の映画館かもしれない……! いつも映画館で声を出さないように一生懸命堪えているんですよ。出ちゃうこともあるんですけど、一緒に行く人によっては嫌がられちゃったりもするので、自分のことを牽制しているんです。でも、その必要がないということですよね。
伊藤:そうです。もう手を叩いてもいいですし、笑っても泣いても大丈夫です。みんな楽しそうに見ています。
タカノ:むしろ風の音とか、いろんな音が聞こえる中で見るということですもんね。
伊藤:海の近くでしたら、海がテーマになった作品を上映して、波の音を聞きながら映画を楽しむなんてこともできます。
INDEX
ドライブインシアターを手掛けるきっかけになった映画『グリース』
Celeina:最高ですね。伊藤さんご自身の映画についての原体験は何かありますか?
伊藤:原体験は、小学2年生の時に親父と一緒に『ジュラシック・パーク(原題:Jurassic Park)』を観たことです。そこから映画がすごく好きになって、映画を作る勉強をしようと思って東京に来ました。映画の中でも、「サウンドデザイン」という音響を調整していく仕事があるんですけど、その研究や仕事をずっとやらせてもらっていて。そのうち、映画を作る側じゃなく、「映画体験」を作り出すようなお仕事をするようになりました。
タカノ:今のお仕事をするようになったのは、何かきっかけがあったんですか?
伊藤:『グリース(原題:Grease)』という映画に、「ドライブインシアター」のシーンが出てくるんですけど、そのシーンにものすごく感銘を受けまして。「この憧れの空間を自分で作ってみたいな」と思って始めたのがきっかけですね。
タカノ:ドライブインシアターから手がけたんですか?
伊藤:そうですね。イベントごとは全くやったことがなかったんですが、「まずドライブインシアターを作る」というを目標に動き出したところから、「Do it Theater」が始まりました。
Celeina:映画館に行く形でしか、外で映画を観る方法はなかったと思うので、日本でドライブインシアターを開催するまでは、結構大変な道のりだったんじゃないでしょうか?
伊藤:すごく大変でした。実は、1990年代頃は日本にもドライブインシアターが結構あったんですよ。
Celeina:そうなんですか! 知りませんでした。
伊藤:全国に数十ヶ所あったんですけど、常設のドライブインシアターはなくなってしまったんです。当時はインターネットがなかったので、作り方やどういう様子だったかに関する情報が残っていなくて大変でした。知見者の方に話を聞いたりして、会場の組み方や車の並べ方を想像上で計算しながら練習したりしましたね。建築をやっている仲間や、イベントごとをやっている仲間、デザインをやっている仲間で集まって、最初は手作りで作っていきました。
タカノ:音とかも結構重要ですよね。
伊藤:そうですね。音はまさにこのラジオと一緒なんですけど、電波を飛ばして車のカーステレオで聞くんです。
タカノ:そんなシステムだったんですか! すごいですね。でっかいスピーカーで、フェスみたいな感じで鳴らすのかと思っていました。
伊藤:1930年代のアメリカでのドライブインシアターはスピーカーから鳴らす形だったんです。でもだんだん進化してきて、電波を飛ばすような形になっているんです。
タカノ:車の中だから、ゆっくりとできるプライベート空間を作れそうですね。
伊藤:今はカーステレオがすごく進化しているので、音量も自分でいじれますし、すごい音圧で聞けます。
INDEX
東京タワーの下でドライブインシアターを開催したことも
Celeina:最初はドライブインシアターから始まって、今は野外上映も手がけているんだとか。
伊藤:ドライブインシアターも続けてやっているんですが、公園や新しい施設などの屋外にシアターを設置して、街の人たちと一緒にみんなで集まって同じ映画を見る体験を作っています。
タカノ:街おこしみたいな側面もあるんですね。
伊藤:そうですね。街の人たちが集まる場所や時間ってだんだん少なくなっていると思うんですが、みんなで同じ映画見るという体験を、現代版のお祭りのような感じで開催しています。
Celeina:1番思い出に残っている映画上映はありますか?
伊藤:1番最初に浜松でドライブインシアターをやらせていただいた回は、「Do it Theater」としても初めての企画だったので刺激的でした。その後、コロナ禍に『ドライブインシアター2020』という企画で全国5ヶ所を周ったんですけど、その時、東京タワーの下でドライブインシアターをやったのが、すごく記憶に残っています。
Celeina:素敵すぎでしょ!
タカノ:東京タワーも眺めながらという感じですか?
伊藤:そうですね。東京タワーの真下のところに駐車場があるので、そこで開催しました。
Celeina:「集合場所は東京タワーね」なんて言い合うの、最高ですね。
INDEX
ゴールデンウィークに大規模な野外上映イベントを開催
タカノ:そんな「Do it Theater」ですけれども、今年はどんな映画上映を予定されていますか?
伊藤:ゴールデンウィークに毎年開催している『SEASIDE CINEMA』という、映画上映イベントがあります。横浜赤レンガ倉庫を含むベイエリアで、野外シアターを5つから6つくらい同時に展開するんですが、少し暖かくなってきてからの時期なのでぜひ来ていただきたいです。

タカノ:気持ちよさそうですね! ビールなんか飲んじゃってね。
Celeina:というわけで、「Do it Theater」について色々伺ってきましたけれども、今年で11年目ということで、今後の夢を最後に伺いたいです。
伊藤:引き続き上映のイベントはやらせていただきたいと思っているんですけど、映画でよく出てくる「モーテル」という、車で行くホテルを1つ常設で作るというのは、大きな夢としてあります。そこでは野外シアターを作って、ドライブインシアターもできるような場所になっていると面白いかなと思いますね。
タカノ:できあがったら行きます!
伊藤:ありがとうございます。
Celeina:ちょっと1960’sの服装なんかをして行ったら、絶対楽しいですね。
タカノ:確かに、みんなでファッションを意識すると楽しいかもしれないですね。
Celeina:さあ「FIST BUMP」、グータッチで繋ぐ友達の輪ということで、お友達をご紹介していただいています。どんな方をご紹介していただけますか?
伊藤:「MOTION GALLERY」の代表をされている、大高健志さんをご紹介します。ドライブインシアター浜松で、「MOTION GALLERY」を使わせていただいて、クラウドファンディングしたという繋がりがあります。大学の同期でもあるんです。
Celeina:繋がりが深いということで楽しみです、ありがとうございます。「FIST BUMP」、今日は「Do it Theater」の伊藤大地さんをお迎えしました。ありがとうございました。

GRAND MARQUEE

J-WAVE (81.3FM) Mon-Thu 16:00 – 18:50
ナビゲーター:タカノシンヤ、Celeina Ann