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作家のオルタナ旧市街は、初の小説で美味しくない食事を解像度高く描写する

2024.12.31

#BOOK

初の小説は口に合わなかった食べ物の記憶がベース

タカノ:そんなオルタナ旧市街さんですが、10月29日に初の小説『お口に合いませんでした』が発売されるということで。一足お先に読ませていただいたんですが、最高でした。都市生活者たちの群像劇的なお話で、「憂鬱グルメ小説」とも呼ばれているそうなんです。美味しくなさそうなお食事の描写がお上手で、そこが1本モチーフとして通っています。

オルタナ旧市街:口に合わなかった食べ物の記憶というものをベースにしました。

タカノ:以前番組にも来てくれた高瀬隼子さんが、帯を書いているんですよ。

Celeina:「食事はいつもおいしくて満たされて幸せ、なんてやっぱり嘘だった」と。

タカノ:そうなんです。良い意味で食欲がなくなっていくというか。

Celeina:新感覚グルメ小説という感じでしょうか。小説が13編収録されているんですね。

オルタナ旧市街:そうですね。ちょっとした群像劇になっています。

タカノ:主人公がそれぞれ違うんだけど、同じマンションに住んでいたりとか、絶妙な接点が存在しているところが、面白くて現実感があります。「ミートボールが消しゴムの食感」みたいな食べ物の描写が鋭いんですよ。

Celeina:東京を舞台に、美味しくない食事の記憶から、都市生活のままならさと孤独を描く憂鬱なグルメ小説ということで。これはどんな時に生まれた物語なんですか?

オルタナ旧市街:太田出版の担当編集さんと話していた時に、「書きたいテーマは何かありますか?」と聞かれて、食べ物のお話や本に昔からちょっと憧れがあったので、そういうのをやってみたいですねと話したんです。そうしたら、なぜか美味しくない方の話を書く羽目になってしまいました(笑)。美味しそうな心が温まるようなものを、と思っていたんですけど、実際打ち合わせを始めたら、担当編集さんと美味しくなかった食べ物の話でめちゃくちゃ盛り上がったので、それを本にするか! みたいな感じで始まりました。

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