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1人で夢をみられる小説家になりたい
タカノ:そもそも清さんはなぜ小説家になりたいと思ったのでしょうか。
清:小さい時から言葉で何かを表現したいという欲求があったんです。小学校の頃は、クラスメイト1人1人の観察日記を書いたりしていて。そういった欲求が高じて大学では演劇をやっていたんですけど、人を集めたりチケットを買ってもらったりすることが恥ずかしいと思ってしまったんです。その時点で、自分は演劇に対して真剣じゃないなと挫折しました。でも小説だったら、1人でこっそりと夢をみられる。人の目を気にしてしまう自分には、小説での表現が合っていました。
タカノ:1人1人の観察日記ってすごいですね。
清:今思えば、エッセイストの片鱗があったのかなって(笑)。
Celeina:今回出されたエッセイ集でも、清さんご自身のお話はもちろん、お母さまや先輩、旦那さんのエピソードも入っていますし、観察力も大事な部分だと思いました。
清:人を書くことが、結局自分を書くことに繋がると思いますね。