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NEWS EVENT SPECIAL SERIES

DJ JILOWは、コロナ禍で「丸サ進行」縛りのDJプレイスタイルを身に着けた

2024.10.22

#MUSIC

グータッチでつなぐ友達の輪! ラジオ番組『GRAND MARQUEE』のコーナー「FIST BUMP」は、東京で生きる、東京を楽しむ人たちがリレー形式で登場します。

8月27日は、HIPHOP4コマ漫画家のJAYさんからの紹介で、DJ JILOWさんが登場。「丸サ進行縛り」でDJをされているJILOWさんに、約1000曲のストックがあるという「丸サ進行」の魅力と、独自の楽しみ方についてお聞きしました。

ストックだけで約1000曲。「丸サ進行」に縛ったDJプレイ

Celeina(MC):今日お迎えしたのは、DJ JILOWさんです。JILOWさん、お面を被ってらっしゃいますね。

DJ JILOW:YouTubeをやっているんですが、そのアイコンをそのままお面にしてきました。

Celeina:昨日お越しいただいたHIPHOP4コマ漫画家のJAYさんが、JILOWさんは変なDJをやっていると仰っていたんですが、どんなスタイルでDJをされているのですか?

DJ JILOW:いわゆる「縛りもの」のDJをやっています。グローヴァー・ワシントン・ジュニアの”Just The Two Of Us”や椎名林檎さんの”丸の内サディスティック”で使用されているコード進行は、通称「丸サ進行」と呼ばれているんですが、その丸サ進行の楽曲だけでDJをしています。

Celeina:つまり“丸の内サディスティック”のコード進行で作られた楽曲が、いっぱいあるということですか?

DJ JILOW:いっぱいあります。

タカノ(MC):それらの楽曲をたどっていくと、“Just The Two Of Us”が元にあるということですよね。僕も丸サ進行を使って、曲を作ったことがありますが、名曲ができやすいコード進行ですよね。その縛りでDJをするようになったきっかけは何だったんですか?

DJ JILOW:4年ぐらい前のコロナ禍で、どこのクラブも営業できなくなったので、DJたちが家にこもってYouTubeにミックスを公開するのが流行ったんですよ。クラブの雰囲気に釣られずに自分の好きな楽曲を選曲できるのがいいところで、自分もやってみようかなと思い、始めました。

Celeina:どうして丸サ進行縛りにすると決めたんですか?

DJ JILOW:ミーハーなんですが、テレビ番組に影響されました(笑)。4年ぐらい前に、『関ジャム』(現『EIGHT-JAM』)という番組で、丸サ進行の特集があったんですよ。よく考えてみたら、自分がDJとしてストックしている曲は、丸サ進行の楽曲ばかりだと気づいたんです。そこで、丸サ進行の楽曲で繋げていくDJプレイをするといいんじゃないかと思い、試しにやってみたらアハ体験がありました。

タカノ:ちなみに、JILOWさんが分かる範囲で、丸サ進行の曲はどれぐらいあるんですか?

DJ JILOW:DJ用にストックしている曲があるんですが、そこだけで1000曲ぐらいはあります。

タカノ:そんなにあるんですか! それは日本や海外問わず?

DJ JILOW:問わずです。

Celeina:例えばどんな曲が丸サ進行なんですか?

DJ JILOW:代表的な楽曲だと、小沢健二 featuring スチャダラパーさんの“今夜はブギー・バック”、MISIAさんの“つつみ込むように…”のイントロ、YOASOBIさんの“アイドル”、最近だと、こっちのけんとさんの“はいよろこんで”がそうですね。

タカノ:あと、tofubeatsさんの“水星”やBONNIE PINKさんの“A Perfect Sky”もそうですかね。楽曲全体で丸サ進行を使っているというよりも、一部を変えるということもありますよね。

DJ JILOW:そうですね。部分的に使われている楽曲もあったりします。

タカノ:JILOWさんは、丸サアンテナがすごく発達していますね。

DJ JILOW:街頭スピーカーで流れている曲を聴いて、「これ、丸サ進行だ!」と思ったりします(笑)。

作り手側が「丸サ進行」をどこまで意図して制作しているかを妄想

Celeina:それほどまでJILOWさんを熱くさせる丸サ進行の魅力を教えてください。

DJ JILOW:コード進行が綺麗なところがすごくいいなと思っています。ただ、聴きすぎたせいかもしれないですが、作り手側が丸サ進行をどこまで意図して制作しているかを妄想することも醍醐味の1つに感じています。先ほど、タカノさんがおっしゃっていたように、丸サ進行を使うと名曲になりやすいので、アーティスト側もアルバムの全曲を丸サ進行にせず、「ここぞ!」というところで使ったりするんです。だから、アルバムの中のシングルカットされていない曲で丸サ進行が使われていたりすると、後々シングルカットされるのかな、とか考えたりしています。

タカノ:そもそも“丸の内サディスティック”自体もシングルじゃなくて、アルバムの収録曲ですもんね。アルバムの中で、すごく人気が出た曲なんですよ。

Celeina:丸サ進行には、潜在的に心をくすぐるものがあるんですね。私もこの曲いいなと思ったら、丸サ進行を疑ってみます(笑)。

タカノ:でも難しいんですよね。安直に使いすぎると、絶対いい曲になるので、逆にハードルが上がるみたいな。

DJ JILOW:だからマニアックな話になりますけど、一部だけ代理コードを使ったりすることもあります。

「丸サ進行」縛りのDJイベントも開催

Celeina:そして、JILOWさんは丸サ進行縛りのイベントも開催されているそうですが、どんなイベントなんでしょうか?

DJ JILOW:さまざまなDJイベントを観にいくと、意外と丸サ進行の楽曲でプレイしている方がいたりするんですよ。そういう方たちを集めた丸サ進行縛りのDJイベントを年に1、2回ほど不定期で開催しています。

タカノ:丸サ進行の曲が被ったりしないんですか?

DJ JILOW:出演者の方が色々と考えてくれているからなのか、なかなか被らないですね。

タカノ:すごいですね! 自分の知らない丸サ進行の曲と出会いたいです。皆さん、ぜひJILOWさんのSNSをチェックしてみてください。

Celeina:そして、JILOWさんのYouTubeでも、「丸サ進行」についてのお話も聞けるそうですね。

DJ JILOW:はい。YouTubeで丸サ進行のミックスやマッシュアップを公開していますが、それ以外の動画もあります。丸サ進行って、どこから始まったんだろうと思って調べたことが発端となり、音楽の歴史やジャンルはどうやって生まれたのかなどを解説する動画を公開しています。

タカノ:実は以前見た“Just The Two Of Us”についてのゆっくり解説動画がJILOWさんの動画だったんですよ。とてもわかりやすくて、やっぱりDJの方が解説されているので、曲がシームレスに繋がっていく感じが、すごく気持ちよかったです。ぜひ皆さん、チャンネル登録をお願いします。

https://youtu.be/yNEBdCWgBts?feature=shared

Celeina:さあ、「FIST BUMP」はグータッチで繋ぐ友達の輪ということで、お友達をご紹介していただいています。どんな方をご紹介していただけますか?

DJ JILOW: DJユニットの台北コーリングのお2人を紹介します。DJの現場で知り合った方なのですが、台湾のポップスからクラブミュージックまで、台湾ミュージック縛りで活動されています。かなりディープなことをやっている方たちだなと思っています。

Celeina:明日はDJユニットの台北コーリングのお2人に繋ぎます。今日は、DJ JILOWさんをお迎えしました。ありがとうございました。

GRAND MARQUEE

J-WAVE (81.3FM) Mon-Thu 16:00 – 18:50
ナビゲーター:タカノシンヤ、Celeina Ann

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