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何事もほどほどに。小説家・安堂ホセは、人称を固めずに人の語りに合わせて変えていく

2024.9.17

#BOOK

最新作『DTOPIA』で現代の社会問題を捉える

タカノ:さらに今月発売の河出書房の『文藝』で、ホセさんの最新作『DTOPIA(デートピア)』が発表されました。もちろん読みましたよ。

安堂:ありがとうございます。 

Celeina:私も気になっているんですよ。

タカノ:『ジャクソンひとり』から全部読んでいるんですけども、ホセさんの小説には共通しているものがあって。バイオレンスさだったり、小説自体が生き物のようで、本の中から手が出てきて胸ぐらを掴まれるみたいな感覚に陥ったりとか、そういう感じなんですよ。『DTOPIA』のあらすじなんですが、ホセさんから紹介しますか?

安堂:いやいや、お願いします。僕はあらすじをまとめるのが苦手なんですよね。この小説は要素がかなり多くて、難しいんですよ。

タカノ:そうなんですよ。なので、ネタバレにならない範囲で紹介します。まず高級リゾートの島で、恋愛リアリティーショーが実施されていて。1人の女性がいて、そこで各国の代表の男たちがバトルをするんです。

安堂:その番組の名前が『DTOPIA』なんですよ。

Celeina:もう気になる。

タカノ:「Mr.パリ」とか「Mr.LA」とか、都市の名前が人物名になっているんですけど、その中にお前という二人称で呼ばれている人が出てくるんです。その人が「Mr.東京」で。それで、番組の中でその「Mr.東京」ことキースを掘り下げる過去のシーンが映るんですよ。キースがどんな人物かというのが、どんどん判明していくんですけど。

Celeina:ちょっと待って、今すぐ読みたい!

タカノ:暴力とは何かとか、人間のアイデンティティとカテゴライズとか、人の行動原理とか正義って何なんだろうっていう、いろんな問題提起が織り込まれた作品なんです。

安堂:ありがとうございます。

タカノ:本当に素晴らしい作品なので、皆さん読んでくれ!

Celeina:『文藝』の秋号ですね。

安堂:はい。ホラー特集をやっているんですけど、それとは関係なく出させてもらいました。

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