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映像作家のバナナは、レトロなアイテムにインスパイアを受け作品を制作する

2024.8.22

#MUSIC

Screenshot

グータッチでつなぐ友達の輪! ラジオ番組『GRAND MARQUEE』のコーナー「FIST BUMP」は、東京で生きる、東京を楽しむ人たちがリレー形式で登場します。

6月11日は、漫画家の川勝徳重さんの紹介で、ミュージシャンで映像作家のバナナさんが登場。古本やレコード、レーザーディスクなどレトロなアイテムを収集する理由や制作活動について伺いました。

ヤフオクで買ったシンセサイザーをきっかけに始めた音楽活動

Celeina(MC):昨日ご出演いただいた川勝さんからは「いろいろと不思議な本を持っている」と伺いましたが、まずは音楽活動についてお聞きできたらと思います。音楽活動をはじめたきっかけは何だったんですか?

バナナ:漫画やレコードを買うためにヤフオクを見ていた時、たまたまKAWAI K4という1980年代のシンセサイザーが出品されているのを見つけて。ピアノのイメージが強いカワイがシンセサイザーを出しているのが面白いなと思いましたし、8000円なら買えると感じて購入したんです。そしたら面白い音が出たので、これで曲を作ってみようかなって。

タカノ(MC):ヤフオクがきっかけだったんですね。実際にバナナさんの音源を拝聴したんですが、すごく面白いんですよ。古き良きインターネットの空気やヴェイパーウェイヴ的な要素を感じました。

バナナ:そういったジャンルが好きでしたし、最初はドラムマシーンを持っていなかったので、キーボードで出すことができるパーカッションの音を使っていたんです。なので、リズムもヨレていますね。

タカノ:でも、そこが味として暖かみになっていると思います。レトロな機材に興味を持って音楽活動をスタートさせたということですが、レトロなものが好きになったきっかけは何だったのでしょう。

バナナ:子どもの頃から、時代に取り残されていそうなものが好きだったんです。学生時代は家とレコード屋、古本屋を、社会人になってからは家と仕事場、古本屋を往復する生活を送っていて。車を手に入れてからはリサイクルショップを巡るようになったので、どんどん物が増えていきました。一緒にリサイクルショップを巡る仲間もいて、民謡のレコードを集めていたり、学校の卒業記念や合唱コンクールのレコードを収集したりもしていますね。

漫画やレコードなど、レトロなアイテムをコレクション

タカノ:その方々のお話も聞いてみたいです。今日はスタジオにレトロなアイテムをお持ちいただいています。こちらの漫画は『墓場鬼太郎』ですね!

Celeina:『墓場鬼太郎』とは何ですか?

バナナ:そちらは、水木しげるがもともと書いていた『墓場鬼太郎』を竹内寛行という人が引き継いだ漫画です。表紙は鬼太郎が銃を持っていて、足元に骸骨が並んでいるすごい構図ですね。

タカノ:そしてもう1つの漫画は?

バナナ:黒須喜代治の『死人切符』という漫画なんですが、多分この人は水木しげるを日本で初めて模倣した人なんです。そのままシーンを使っているんですけど、その中にダリっぽいシュールレアリスム的な絵を入れていて、それが格好良いと思いました。

Celeina:漫画の歴史を感じます。こちらのレコードは?

バナナ:1990年代のポップパンク系のレコードです。凶暴な音なのにポップなメロディーなのが好きで、学生時代に集めていました。

Celeina:知らないバンドも多いです。

バナナ:7インチレコードを1枚出して解散してしまうような学生たちがやっていたバンドも多いですね。

タカノ:こちらもレコードです。

バナナ:そちらはアフリカのレコードです。録音状態の悪い音楽が好きで集めています。今回はジャケットにマイケル・ジャクソン味を感じるものをテーマに持ってきました。

集めたレーザーディスクは、制作する映像のネタにも

Celeina:確かに、マイケル感があります。たくさんアイテムをお持ちですが、ご自宅で全て保管されているんですか?

バナナ:基本的には全部自宅で保管しているんですが、映像の展示をするときにブラウン管や液晶モニター、古いiPadを使うんですよ。それらを収納するために、ブラウン管専用の倉庫を借りています。

タカノ:自宅訪問をしたいくらいです。こちらはレーザーディスクですよね?

Celeina:実際にレーザーディスクを触ったことはないかもしれない。こちらまだ未開封じゃないですか。

タカノ:心の奥底のドアが刺激されています。懐かしい!

バナナ:物としても格好良いですし、中に入っている映像も格好良くて。コンピューターグラフィック的な側面もあったりするんですが、この『花のシンフォニー』はひたすらお花畑の映像が流れているっていう。

タカノ:『花のシンフォニー』の1番が「桜(ばら科、京都、長野、埼玉)」になっています。

Celeina:学校の視聴覚室に集まってみんなで見るみたいな、レトロな雰囲気を感じます。どういった用途で花畑の映像を見ていたんですかね。

タカノ:バナナさんはどのような用途で集めていらっしゃるんですか?

バナナ:レコードと同じサイズ感でピカピカしているのが格好良いと思って、何となく買い始めました。でも中の映像を見たら面白かったですし、自分が制作している映像のネタにもなっています。

タカノ:バナナさんの作品のインスパイア源でもあると。

バナナ:そうですね。音楽にしても映像にしても、物の興味から出発しています。

タカノ:使用されている機材も古いものだとお聞きしました。

バナナ:機材も、1980年代のシンセサイザーやドラムマシーンを使っています。実機だけではなくソフトも使いたいと思って、1990年代のMacBookで「ミュージ郎」というソフトを使用していたんです。その後「Logic」の古いバージョンに興味を持って購入したんですが、パソコンが対応していなかったので、今は古いパソコンを探している最中です。

Celeina:物が増えていきますが、それも幸せの一つですよね。

タカノ:映像や作品はバナナさんのSNSからチェックしてみてください。

Celeina:「FIST BUMP」はグータッチで繋ぐ友達の輪ということで、お友達をご紹介していただいているのですが、バナナさんがご紹介してくださるのはどんな方ですか?

バナナ:下北沢のレコード屋「pianola records」の國友さんです。僕は全然覚えていないんですが、國友さんが別のレコードショップに勤めていた際、僕のことを変なレコードをいっぱい持ってくる人として覚えてくれていたらしいんです。その後イベントで仲良くなって、國友さんが運営しているレーベルからカセットをリリースさせてもらいました。

Celeina:衝撃の出会いですね。今日はミュージシャンで映像作家のバナナさんをお迎えしました。ありがとうございました。

GRAND MARQUEE

J-WAVE (81.3FM) Mon-Thu 16:00 – 18:50
ナビゲーター:タカノシンヤ、Celeina Ann

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