グータッチでつなぐ友達の輪! ラジオ番組『GRAND MARQUEE』のコーナー「FIST BUMP」は、東京で生きる、東京を楽しむ人たちがリレー形式で登場します。
4月24日は、目黒区大岡山のギャラリー「LOWW」の濱崎幸友さんからの紹介で、ヴィンテージショップ「DIGNITY vintage&select」のさとみさんが登場。洋服をセレクトする基準や価値観、実際に行くことで実感する海外の流行などについてお伺いしました。
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ヨーロッパを独自の目線で捉え、アイテムをセレクト
Celeina(MC):まずはプロフィールをご紹介します。服飾大学を卒業後、アパレルメーカーにて企画、MDを務められ、その後セレクトショップにてバイヤー兼MDを担当されました。そして、友人がスタートさせたヴィンテージショップのスーパーバイザーなどを経て、現在ヨーロッパを中心に独自の目線でセレクトしたヴィンテージショップ「DIGNITY vintage&select」のオーナー兼バイヤーを務められています。お店のウェブサイトでお洋服をチェックしたら、オリエンタルな感じがあり、音で例えると、ワールドミュージックが似合いそうなセレクトだと感じました。
さとみ:ヨーロッパの概念が、独自なのかなと思っています。シルクロードを通った先にあるアジアを含めてヨーロッパと考えているので、そこと繋がるようなセレクトをしています。
タカノ(MC):だからこそエキゾチックな雰囲気もあり、カラフルな模様がたくさん入っているお洋服が多いように感じます。
Celeina:今日は、実際にお洋服もお持ちいただいています。例えば、どんなものがありますか?
さとみ:これは、インドの中の砂漠に今も生存しているラバリという部族の男性が着るお洋服です。
タカノ:すごく可愛らしい雰囲気ですが、男性が着るのですか?
Celeina:ディテールで言うとペプラムみたいな、脇のあたりからふわっと広がるようなデザインになっています。
タカノ:刺繍がめちゃめちゃ細かいですね。
さとみ:はい。刺繍がとても細かくて、こちらはビーズ細工がされていて、他のお洋服と被らない1点もののオリジナルなんです。
Celeina:これはどこで仕入れたんですか?
さとみ:これはベルギーです。色んなツテを辿っていって見つけました。ヨーロッパの中でも特にベルギーは、シルクロードから渡った文化が他よりも多いですね。
Celeina:さとみさんは、アジアのものがヨーロッパで再解釈されていることにロマンを感じているのですか?
さとみ:そうですね。中国で中国のものを見つけるよりも、中国の方たちが、1940年代ぐらいに亡命をした中国人がいるフランスに向けて、輸出品として作ったチャイナ服など、そういう背景やストーリーがあるものにときめきます。
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興味を持ったら背景をとことん掘り下げて、独自の解釈をする
タカノ:他にはどんなお洋服をお持ちいただいていますか?
さとみ:ウズベキスタンで男女ともに着られている民族衣装です。これはスザニと言われている刺繍のガウンになります。
タカノ:クジャクみたいな鳥のモチーフの刺繍ですね。
さとみ:はい。他にもモチーフは、太陽や火などたくさんあります。
Celeina:ウズベキスタンでスザニは、どういった時に着るものですか?
さとみ:普段着です。ウズベキスタンという国自体がモザイクタイルでできた街並みで、たしかにこの文化だったらこういう洋服が作られると感じます。
タカノ:それにしても、先程お話されていた、フランスで中国の洋服をセレクトするという切り口がすごいと感じました。
Celeina:そうしようと思ったきっかけは何かあったんですか?
さとみ:1つのものに興味を持つと、背景を調べたくなって、そこからどんどん掘っていって何かに行き当たったり、そこから独自の解釈をしたりするのが昔から好きなんです。
Celeina:たしかに、ものに触れる時って、その背景や歴史を知ると向き合い方が変わりますよね。それがお洋服でも同じことが言えるということですね。