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『大阪万博』で福岡伸一パビリオンの建築を担当
タカノ:橋本さん、『2025年 大阪万博』のパビリオンも担当されると聞きましたけど、最初にお話をいただいたとき、どうでした?
橋本:光栄でしたが、当時まだ事務所を始めて時間も経っていなかったので、身に余るというか、なんとか良い仕事にしたいというのが最初の正直な気持ちでしたね。
Celeina:ごめんなさい、パビリオンって何? というところから聞いていいですか?
橋本:パビリオンというのは、期間限定で建っている仮設の建物です。大阪万博は約半年間開催されるんですけど、その期間建ち上がって、その後すぐに壊されてしまうという意味です。
タカノ:たくさんある中の一つ?
橋本:そうですね。
タカノ:何か言える範囲で、どういうパビリオンか……?
橋本:万博にはテーマ館というものがあって、岡本太郎さんの『太陽の塔』が1970年万博のテーマ館でした。今回はそれを8人のプロデューサーが集まって、8館建てるということなんですね。私が担当させていただいたのは福岡伸一先生という生物学者で、『生物と無生物のあいだ』や『動的平衡』という本を出されている先生のパビリオンです。

Celeina:なるほど。福岡先生とチームの皆さんでお話を重ねて、これからどんどんアイデアが膨らんでいくところですか?
橋本:これからではなくて、、もう結構すぐじゃないですか。なので、もう2年以上一緒にやらせていただいていて、今は工事の始まるちょっと前ぐらいです。
タカノ:時間のスケールがすごいですよね。
Celeina:冒頭でお話くださった期間が結構長いというのは、そういうところにもありますね。
タカノ:福岡先生とも親密になりました?
橋本:大変よくしていただいています。
タカノ:もし明日、FIST BUMPがあれば、福岡さんがいらっしゃったかもしれないですね(笑)。
Celeina:いやいや、欲張り過ぎ(笑)。それでは、ここで1曲、橋本さんにこの時間にみんなで聴きたい曲を選んでいただいたんですけれども、選曲理由から、まず教えていただけますか?
橋本:これは、エチオピアの女性のピアニストの曲なんですけど、ひょんなところから知りまして。エチオピアにも行ったことはないんですが、どこか懐かしい故郷みたいに感じまして。そういう感情をおこすものって、どんな表現も共通してもちうるものだなあ、と思ったりしながら聞いています。
Celeina:それでは曲紹介お願いします。
橋本:emahoy tsegue-maryam guebrouで“The Homeless Wanderer”。