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NEWS EVENT SPECIAL SERIES

虎ノ門で開催『デザインあ展neo』レポ 過去に累計116万人を動員した体験型展覧会

2025.5.2

#ART

「すわる」のヘンさに気づく

会場風景

「すわる」に関する展示も興味深いものが多い。写真右手の『学童イスのゆめ』は、教室でお馴染みの学童イスが将来どんなイスになりたいか語り合っている、というコンセプト。2人掛けのベンチや、社長イスに、ロッキングチェア、ブランコまで……自由に進化した学童イスの姿はユーモラスで、子どもたちへのエールのようにも捉えられる。

左手の『すわらない世界』は、人が「座る世界」と「座らない世界」の風景を描いた2枚の絵を見比べる作品。特に中央付近の歯医者さんエリアが可笑しいので注目してほしい。

中路景暁+パーフェクトロン『すわる人』

思わず見入ってしまうのは、動く立体作品『すわる人』だ。座面が上下したり、背面の角度が変化したり、絶え間なく形が変化し続けるイス(?)に人物が座っている。シャッターを切ったこの瞬間って、人物は果たして「座っている」のだろうか。立つ〜座る〜寝るそれぞれの境界が曖昧になり、全ては角度調節でしかないのだとハッとさせられる。今度から「寝てないで起きなさい」と言われたら「背もたれを0度にして座っているだけだもん」と言い返せそうである。

パーフェクトロン『えらそうなイス』

『えらそうなイス』では、会場を見渡す高い位置に設えられた玉座に座り、偉い人の気分を味わうことができる。やってみるとやはり気分がいい。が、横のスロープに並んで順番待ちしている次の人がやけに気になる。これが、玉座を狙われていると疑心暗鬼になる権力者の気持ちなのだろうか……。

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