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『ダンダダン』第2期に期待が高まる理由とは。原作、映像、主題歌からその魅力を解説

2025.6.23

#MOVIE

成田亨からネット怪談までを織り込んだ完璧なオープニング映像

本作に登場する宇宙人や妖怪のデザインには、『ウルトラマン』など円谷プロ作品のデザインを手掛けた伝説の人物・成田亨の影響が色濃く見られ、アニメでもそのニュアンスが丁寧に再現されている。

第1期オープニングには『ウルトラQ』や『怪奇大作戦』のような昭和初期の匂いを漂わせる演出が随所に散りばめられている。『ダンダダン』第1期で監督を務めた山代風我は、作品の魅力を「緩急」「メリハリ」「ギャップ」と捉え、常に「龍幸伸ならどう描くか」を意識して演出。OPでは最先端の映像表現の中に昭和の香りを忍ばせることで、『ダンダダン』らしさを見事に描いた。また、原作の描き込みの細密さゆえに、アニメでは再現が難しかった部分も、ディテールを抑える代わりに小道具や背景演出で密度と間を保つなど、原作の熱量を損なわない巧みな演出が高く評価された。

作中に登場する妖怪や宇宙人からは円谷プロ作品の影響が色濃く感じられる。

さらに、Creepy Nutsによる主題歌“オトノケ”は、『ダンダダン』の韻を踏みながら都市伝説やネット怪談を連想させるワードが連打される、恐ろしく完成度の高い楽曲となっている。歌詞の<貞ちゃん伽椰ちゃん>は、もちろん『リング』の貞子、『呪怨』の伽椰子を指しており、龍幸伸が『ダンダダン』を構想する原点となった映画『貞子vs伽椰子』に由来。また<4時44分>は映画『学校の怪談』に、<四尺四寸四分様>はネット怪談で有名な「八尺様」に由来する。センチに換算すると約168.2cmで、R-指定の身長(約169cm)を表すメタファーだろう。<ハイレタ>は都市伝説の「ヤマノケ」に登場する有名なフレーズで、曲名“オトノケ”の語源でもある。

他にも<シャマラン>は映画『シックス・センス』などで知られる映画監督M・ナイト・シャマランに由来するなど、ホラー好きならニヤリとする仕掛け満載だ。そして、その歌詞とシンクロしたオープニング映像は、視覚と聴覚の快楽を満たす、驚くほどに完璧な仕上がりだった。

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