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MIZが語る、自由への憧れ。「楽しそうに生きている方が、時代に効くと思う」

2026.4.9

MIZ『轉角民宿』

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「土地が影響してるのは曲じゃなくて曲を演奏する俺たちの身体なんです」(玉置)

─「音源を録りに他の国や地域に行く」というのはある意味で観光の延長になりがちじゃないですか。でもMIZは、生活の枠組みの中にレコーディングという行為を組み込んでいますよね。外から訪れる旅人としての目線と、内側で営まれる日常の目線。その2つの塩梅はどのように意識しているんですか?

玉置:うわ、めっちゃ俺好きそうな質問! でも頭破裂しそう……成順はなんかある? 結構ソリッドに考えてそうじゃん。

加藤:そうだね、俺はあんま意識してない。例えばさ、前から一人旅をする人の考えていることがあんまわかんないんだよね。

玉置:自分探しの旅に出ますみたいなこと?

加藤:そうそう(笑)。「探しに行こう!」ってなると変なことを余計に考えちゃうし、そういう目的の旅って多分5年後とかに活きてない気がする。一人旅を楽しめる人は凄いと思うけど、自分にとってはそれが真意じゃないというか。

玉置:旅の目的が間違っちゃってる可能性すらあるっていうか、気楽に行った結果として見つかるならいいけど、最初から探すっていうのはね。

ただ、MIZってそのリスクがあるとは思っていて、企画が強くなればなるほど面白くなくなることを警戒しているんですよ。今回も台東のアーティストと計画的にコラボするアイデアがあったんですけど、それで急に台東の民族音楽を聴いて準備するのは違うなって。それより「できるもんでやるしかないっしょ」みたいなノリを優先したんです。なので「旅に行くことの意味」とか、そういうのは避けましたね。

─とてもわかります。MIZの音楽って、旅先で録音こそしているけど「旅」が主題とは思えないんですよね。

玉置:あまりに旅感を強くすると、どっかで嘘をつく羽目になると思うんです。いかにも「台湾の空気を吸いながら作った音楽です」みたいな感じになっちゃう。ただ、そもそも台東ではDSPSのエイミー(Ami Tseng)と作った“轉角”くらいしか曲は書いてないですからね。あとは東京で集まって考えた内容というか。

─それでも旅に出るんですね。

玉置:そう、土地が影響してるのは曲じゃなくて曲を演奏する俺たちの身体なんです。同じような作業工程を代々木のスタジオで進めても、やっぱり別のものになっちゃう。演奏する俺らの心持ちが景色とか食べ物によって全部変わっちゃうから、MIZは外に出ていく意味があるんだろうなって思います。

加藤:そのための準備は頑張ったよね。自分たちが台東でゆっくり楽しくレコーディングできるかどうか、それしか考えてなかったかもしれない。

玉置:忘れずに水着を持っていく、とかね(笑)。最早そっちの方が大事なんじゃないかな? 「海で泳ぐ」っていう目的よりも「旅の準備が楽しみでヤバい!」とか、そういうマインドセット自体が重要な気がする。

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