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2000年代エモから現在へ。干川弦と盟友・toe美濃が振り返る、音楽と歩んだ25年

2026.4.1

dry river string

#PR #MUSIC

お金のためではなく、好きなことにこだわりを持ち続ける

—2025年はtoeの結成25周年イヤーで、10月に両国国技館でライブが開催されました。あの1日を振り返っていただけますか?

美濃:情けないんですけど、緊張してしまいましたね(笑)。「あれ? こんなんなる?」って。途中からは楽しめたけど、前半緊張して飛んでた時間があって、ちょっともったいないなっていうか、もっと全身全霊で楽しみたかったなっていうのはあって。

でも終わった後は全部解放された、そんな1日でした。別に会場が大きいからとか、そういうので特別とは思ってなかったんですよ。どこでもやることは一緒って思ってたんですけど、実際やってみると……緊張しました。

干川:toeを何回も観てきた中で、個人的な感情もあって、あの日が一番良かったですけどね。ずっといいんやけど、一番刺さりました。マジでめっちゃ良かったです。

美濃:ありがとう。本当にやれて良かったなと、今では思ってます。

—toeは去年アジアツアー、今年もヨーロッパツアーがあったりと、精力的に活動を続けていますが、バンドとエンジニアとしての仕事のバランスをどう考えていますか?

美濃:半々ぐらいで、いいバランスではあります。国技館の準備とか、周年のときはレーベル業でやること多かったので、バンドに割く時間が多かったですけど、それを除けばバランスは半分ずつぐらいで考えてます。

干川:それでいうと、今の僕はパン屋9の音楽1ですね。気持ちというか、時間として。今は自分が曲を0から作らなくなったので、それもでかいし、そもそもupandcomingは幼なじみのメンバーで始まってて、今も遊んでる感じに近いんです。僕とギターの福本は保育園から一緒で、ベースの大本も高校からなので、オッサンになっても幼馴染と一緒に遊んでる、みたいな感じなんですよ。

美濃:幸せなことだよね。

干川:そうですね。だから、そういう意味ではtoeとは全然違うと思います。プロとしての意識は全然ないというか。

美濃:僕らもそんなにないよ。自分のバンドを仕事だと思ったことないもん。

干川:そう言うてはりますもんね。趣味っすよね。

美濃:趣味を続けてこられているってことが幸せだなと思ってる。

—干川さんのバンド活動とパン屋さんとしてのお仕事も地続きな印象があります。現在住んでいる大津市では、「オルタナティブ公民館」と呼ばれるパブリックスペース「打明」の運営にも関わっていらっしゃるそうですが、ネーミングからしてやはりバンドマンらしいですし(笑)。

干川:そうかもしれないですね。全部趣味みたいなもんなんですけど、趣味にしては大きいお金がかかりすぎてる(笑)。オルタナティブ公民館に関しては、自分が住んでる地域が好きで、そこにでっかい倉庫が空いたので、そこでパン屋もやるか、みたいな。

パン屋にしても、自分がやりたいことが世の中に受け入れられて、食べさせてもらえてるっていう感じ。そこは多分toeのみんなとも似てますよね。ただ好きなことをやってたら、たまたま上手く回ってる。

美濃:もちろん何に対してもこだわるけどね。やっぱり自分がいいなと思ってやってるわけだし。だからパンにしても、小麦の栽培までしたり、突き詰めるでしょ。そういう人が作ってる音楽だから好きなところもあるし。

干川:そういう意味では、やっぱりこういうシーンにいたからっていうのは大きいかもしれないですね。よう山ちゃんが言ってる「お金のためじゃない」っていう。真っ先にお金で価値判断してしまうような精神になっていないのは、ただ自分らが好きな音楽に相当な時間を費やしてきて、若い頃にそのルーツが根付いてしまってる。今もそうですからね、別にお金のことを考えてやってない。

美濃:お金がないのも困るんだけど「それよりも自分がいいなと思えるものを作ろうよ」みたいな感じかな。

—今の20代には2000年代のオルタナティブなシーンから影響を受けつつ、仕事と並行しながらバンド活動をしている人が非常に多い印象で。仕事とバンドをフラットに捉える目線は、やはりお2人の世代が築いてきた価値観が背景になっていると思います。

美濃:もともと「メジャーデビューするぞ! 音楽で食おう!」みたいなことで始めてないですからね。ただ、その代わりにやりたいことは働きながらでもやろうっていうだけ。お金のためにやってたら、「2年に1枚アルバムを出さないといけない」みたいな契約があって、もしかしたらもうすり減っちゃってたかもしれない。そう思うと、今のやり方だったから25年間できたのかなって。「ただ好きなことを一生懸命やりたいだけ」っていうね。

dry river string『Quiet』

PEM-015
Label:Penguinmarket Records

<クレジット>
Recording, Mix & Mastering:美濃隆章 (toe)
Guest Musicians:柏倉隆史 (toe / the HIATUS), 類家⼼平, イガキアキコ (tayutau)

https://linkco.re/V8ZbGU1t

dry river string『buried e.p.』

PEM-014
Label:Penguinmarket Records

<クレジット>
Recording & Mix:⼤本英志 (upandcoming)
Mastering:美濃隆章 (toe)

https://linkco.re/YeaQ1E20

upandcoming『NOTHING IS BUT WHAT IS NOT e.p.』

1.nothing is but what is not
2.pollen
3.definitely old
4.you -pillar of light-
作詞:YUZURU HOSHIKAWA 作曲:upandcoming 編曲:upandcoming

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