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謎の裏にあった、互いを思い続ける夫婦の絆

本作は、街のケーキ屋のパティシエ・早瀬陸(松山ケンイチ / リブート後:鈴木亮平)が、妻・夏海(山口紗弥加)殺しの容疑で警察に追われたことをきっかけに、悪徳警官・儀堂歩に顔を変えて成りすまし、謎の公認会計士・幸後一香の手ほどきを受けながら、夏海の死の真相を追う物語だ。
第5話から第7話にかけて、早瀬は、夏海を殺した犯人は儀堂なのか、もしくは一香なのかと振り回され続けていた。それは視聴者も同じ。一香からは儀堂が敵だと聞かされ、儀堂からは一香が敵だと聞かされる。どちらも同じように疑わしい。敵と味方が反転する展開が続いていた。
物語の大きなターニングポイントになった第6話時点では、早瀬は儀堂と協力することを決め、一香を敵だと見定めていた。その後、裏社会のダークバンカー・合六(北村有起哉)によって拘束された早瀬と儀堂。儀堂は一香とのやり取りの末、100億円横領の罪を着せられ、合六によって殺されてしまう。早瀬は儀堂に守られたのだ。
一香が夏海を殺した証拠を掴もうと必死になる早瀬は、儀堂の犠牲を経て、より儀堂の人格に近づいていく。しかし、一香の行動を追う中、ついにある真実に辿り着く。夏海は死んでいなかった。彼女もまたリブートして、一香として生き直していたのだ。
夏海とされる遺体が見つかる3年前、本物の夏海は、やってもいない10億円横領の罪を償うために、ラウンジで働いていた幸後一香にリブートしていた。その後、夏海は合六に逆らえずに、自身の夫である早瀬も儀堂にリブートさせることに。誰が敵か味方か分からない、視聴者を混乱に陥れる展開の裏には、互いを思い続ける夫婦の絆があった。
夏海を殺したのは、儀堂か一香かという、早瀬と視聴者に突きつけられた謎は、実は『リブート』が仕掛けた謎の表面でしかなかった。そして、その奥には、常軌を逸した悪意が隠されていたのである。