民放ドラマで今期唯一の視聴率2桁を記録し、TVerお気に入り登録数も全ての冬ドラマで1位、第1話のTVer配信開始後8日間再生数が歴代最多となるなど、記録ずくめとなった日曜劇場『リブート』(TBS系)が最終回を迎える。
鈴木亮平が「顔を変える=リブート(再起動)」によって一人二役を演じることで始まった本作は、物語の後半に、まさかの人物もリブートしていたことが明らかになり、毎週のように敵味方が入れ替わるスリリングな展開で視聴者を楽しませ続けた。
主人公・早瀬役の鈴木亮平と、リブート前の早瀬を演じた松山ケンイチらがSNS上で交わす応酬も話題となっている本作について、前半を振り返った記事に続いて、ドラマ映画ライターの古澤椋子がレビューする。
※本記事にはドラマの内容に関する記述が含まれます。あらかじめご了承下さい。
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緻密で強固な黒岩勉の脚本に、毎話驚かされる

日曜劇場『リブート』を振り返ると、第5話以降の後半は、信じたものが次の話では裏切られ、視聴者が敵として見定める相手も二転三転する激動の展開となった。『リブート』の登場人物たちに欺かれることがどんどん癖になっていく、そんな冬だった。振り回されると分かっているのに、視聴をやめられない。むしろ、もっと裏切って欲しいと中毒のようになってしまうのは、何よりヒットメーカー・黒岩勉の脚本の妙によるものだろう。
『リブート』は、秘密と謎の仕掛け方と明かし方がとても巧みなドラマだ。本物の儀堂歩(鈴木亮平)の行動の謎、幸後一香(戸田恵梨香)の正体や目的、10億円と100億円の横領犯、真北兄弟(市川團十郎、伊藤英明)の動向など、物語後半は、どの秘密をどこで明かすか、どの謎を次の話まで引っ張るかを調整することで、「リブート」という設定を使って生み出せる連続ドラマとしての面白さの最大値を叩き出しているように思う。毎話、緻密で強固な構成に新鮮に驚かされている私たちは、黒岩の掌の上で転がされている。