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坂本龍一を「回顧」せず、新たな音楽を生む実験場 『RADIO SAKAMOTO Uday』レポート

2026.3.11

#MUSIC

ステージに漂う坂本龍一の気配

KIRARAに続き、O-EASTのメインステージに登場したのは青葉市子 with 小山田圭吾 & U-zhaan。今回の『Uday』のラインナップのなかでも、坂本と最も近い距離で交流してきた3人と言っていいだろう。2013年元日に放送されたラジオ番組『坂本龍一 ニューイヤー・スペシャル』では、坂本と細野晴臣を加えた特別編成でセッションを披露。小山田圭吾が長年Yellow Magic Orchestraのサポートを務めてきたことも周知の通りで、それぞれがさまざまな形で坂本と共演を重ねてきた。青葉がMCで「いつもはこの辺に教授がいて、一緒に演奏していました」と語った通り、ステージには常に坂本の「気配」が漂い、3人は親密なアンサンブルを紡いでいく。

青葉市子 / Photo by Yukitaka Amemiya

『攻殻機動隊ARISE』第2話「border:2 Ghost Whispers」のエンディングテーマとしてCornelius名義で書き下ろされ、青葉がボーカルを務めた“外は戦場だよ”、まるで映画のワンシーンのように風景が移ろう青葉の代表曲“IMPERIAL SMOKE TOWN”。そして、小山田がカズー、U-zhaanがアルトホルンを吹き、青葉が「TOKIO!」とコミカルに叫んで笑いを誘ったYellow Magic Orchestraの“TECHNOPOLIS”の脱力カバーと、見どころは尽きない。

U-zhaan / Photo by Yukitaka Amemiya

なかでも白眉は、Corneliusの“あなたがいるなら”だった。レコーディング音源では各楽器のグリッドを緻密にずらし、繊細なグルーヴを生み出している難曲を、今回は3人によるアコースティック編成で再構築。小山田と青葉の美しいハーモニーに、音程を変えた複数のタブラ(右手で叩く高音の木製太鼓)でアクセントを加え、バヤ(左手で叩く低音の金属製太鼓)で重厚なビートを築くU-zhaanのリズムが有機的に溶け合う。その瞬間を食い入るように見つめるオーディエンスの姿も印象的だった。続いて、大貫妙子と坂本のコラボ曲“3びきのくま”、U-zhaanの朗読と青葉の滑らかな歌声が交差する“川越ランデヴー”などを披露。最後は青葉の“太陽さん”を軽やかに奏で、静かな余韻を残してステージを後にした。

小山田圭吾 / Photo by Yukitaka Amemiya
青葉市子 with 小山田圭吾 & U-zhaan / Photo by Yukitaka Amemiya

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