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柴咲コウ×川口春奈が語る、正義の多義性。ゴシップや週刊誌という存在の複雑さ

2025.12.19

#MOVIE

記事にされている時点で「みんな私のことに興味を持ってくれてるじゃん」って思えるようなマインドでいたい(柴咲)

—表舞台に立つお二人は、日々流れてくる芸能ニュースとどのような距離感で向き合っていますか?

柴咲:自分から積極的に拾いにいくことはないんですけど、嫌でも目に入ってきてしまうじゃないですか。こちらがどれだけニュートラルでいようとしても、ゴシップって容赦なく流れ込んでくる。そして、一度目に入ってしまうと、まったく心が揺れない、というわけにもいかなくて。「この記事、本当なのかな?」ってつい気になってしまう自分もいるんですよね。

川口:私はエゴサはするけど、他の方のことには興味がわかないです。

柴咲:春奈ちゃんは強いし、えらいよね。

川口:自分がどう見られているかはすごい気になっちゃいます。エゴサもよくしちゃうし、スマホは手から離せないですね。一番悲しいのって、悪く報じられることよりも、一切興味を持たれないことだと思いませんか? 無関心だと辛いですよね。

柴咲:そうだね。たとえ悪いトピックだったとしても、記事にされている時点で「みんな私のことに興味を持ってくれてるじゃん」って思えるようなマインドでいたいよね。私、ステージで歌っているとき、客席で眠そうにしている人がいるとすぐ気づくんですよ。つまらないのかな、って昔はすごく気にしてしまっていて。でも、あとから「柴咲さんの歌を聴いてリラックスできました。ありがとうございます」って言われることもあって、眠そうに見えたのは退屈だったわけじゃなくて、ただ心が緩んでいただけだったんだ、と思うこともありました。無表情でも、実はすごく感動してくれている方もいる。だから、一読すると私を批判しているように見える記事でも、そこに至る事情があるのかも、と今は思えるようになりました。いろんな捉え方ができるようになったのは、アーティストの仕事を続けてきたからこそ得られた視点なんだと思います。

—週刊誌は芸能スキャンダルを扱う一方で、新聞が扱わない政治的な問題にも踏み込むことがあります。その「二面性」について、お二人はどう捉えていますか?

柴咲:難しいですよね。座談会を開いて何時間議論しても、きっと答えは出ない気がします。週刊誌って、「社会に向き合う態度として、それでいいの?」と問いかけてくるような存在でもあると思うんです。もし週刊誌や記者がただの悪者だったら、『スキャンダルイブ』は生まれていないし、そこに葛藤も生まれない。単純な悪ではないからこそ、この物語は問題提起としての力を持てたのだと思います。

この世界で長くやってきて気づいたのが、9割以上憶測でも、ほんの少し事実が入っているということ(笑)。ドラマの主題歌”Awakening(feat. LITTLE)”の歌詞にも<事実と憶測はセット>と書きましたが、まさにその通りで。

『スキャンダルイブ』場面写真

川口:1%くらい正しいことが書いてあることもあるからやっかいですよね。たまに「どんな神経で書いてるかな?」と、怒りを感じるときもありますが、奏のように、芸能界への嫌悪感や正義感があるからこそ書きたいと思う記者の気持ちも、どこか分かるんです。柴咲さんがおっしゃっていたように、悪の側面と正義を感じさせる側面、その両方があるからこそ物語が生まれるんでしょうね。

ABEMAオリジナルドラマ『スキャンダルイブ』

キャスト:
柴咲コウ
川口春奈
横山裕
柳俊太郎
浅香航大
橋本淳
茅島みずき
影山優佳
齊藤なぎさ
入江甚儀
帆純まひろ
前田敦子
鈴木浩介
鈴木一真
梶原善
柄本明
ユースケ・サンタマリア
鈴木保奈美

スタッフ:
企画・プロデュース:藤野良太
脚本:伊東忍・後藤賢人・木江恭(storyboard ライターズチーム)
監督:金井紘
制作プロダクション:storyboard
製作著作:ABEMA

番組ページ:https://abema.tv/lp/scandaleve-onair 
公式X:https://x.com/scandaleve_ 
公式Instagram:https://www.instagram.com/abema_drama_scandaleve 
公式YouTube:https://www.youtube.com/@drama_ABEMA 

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