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「ロックは、情けない面も含めて表に出すからカッコイイ」(吉井)
―吉井さんに質問です。THE YELLOW MONKEYのドキュメンタリー映画でもかなり赤裸々にご自身やバンドについて語ってますが、これは意識的にしてるんですか? 言ってしまうと、日本のミュージシャンはイメージを大切にするあまり、なかなか素を出さないことも多いのかなと感じてまして。
吉井:もちろん自分にも触れて欲しくない部分はありますよ。僕はデビット・ボウイが大好きなんですが、彼について書かれた本や映画を見ると、いわゆる神格化されたパブリックイメージだけではなく、可愛い部分や人間臭い部分が見えて嬉しかったんですよね。自分もそうありたい、と思ってる部分はあります。ロックはそんな、情けない面も含めて表に出すからカッコイイんだと思うんですよね。もちろん、カッコイイ部分があっての情けなさでもあるんですけど、その対比が好きです。

―宮地監督は今まで多くのミュージシャンを撮影してきましたが、吉井さんと他の方の違いはありましたか?
宮地:今回の撮影に関しては、段取りを事務所経由じゃなく吉井さんと直接やってるんですよ。LINEで「この時間に静岡駅集合ね」みたいなノリで。
吉井:レンタカーも俺が自分で手配したもんね。
宮地:いわゆる完成前のチェック時にも、一切NGがなかったんですよ。これは初めての経験でした。やっぱりみなさん大なり小なり「あのシーンはカットしてください」という話になるので。吉井さんのドキュメンタリーに対するリスペクトを感じました。

―最後の質問です。ドキュメンタリーとはあくまで「監督の目」を通して撮影、編集された「作品」であるという一般論もありますが、このドキュメンタリー映画『みらいのうた』は「本当の姿」を映していると言えるでしょうか?
宮地:3年間で500時間ぐらいは撮影してるんですが、それを2時間20分に編集するにあたり、少なくともカッコよく見えるように取り繕ったりはしていないです。あくまで自分の目を通した吉井さん、EROさんの真実なので、それが唯一の真実ではないですが。今まで作った作品全てに言えることですが、監督の目線は消せないので。
吉井:「吉井和哉のドキュメンタリーって面白いのかな?」と思った話は先にしましたが、だからこそ「ここはもっとカッコよく」「ここはもっと悩んでるように見せよう」とかするわけがないですし、途中で方針転換もしてません。あくまでありのままに完走しないといけない絶対的なルールが自分の中にあったんです。映ってるのは僕の私生活だし、母親も出てきて顔そっくりだし、恥ずかしいことだらけです。同級生の家で履いてる靴下とかダサいし(笑)。反省点はいっぱいありますよ。だけど、だからこそ本当にありのままをお伝えしている100%純度の高いドキュメンタリーと自負しております。

『みらいのうた』
第38回東京国際映画祭公式出品
THE YELLOW MONKEYのボーカル、吉井和哉に密着したドキュメンタリー映画
【人生の7割は予告編で 残りの命 数えた時に本編が始まる】 唯一無二のロックミュージシャン吉井和哉。 病からの復活を果たした2024年東京ドームライブまでの過程、 恩人との40年ぶりのセッションを描く、密着期間3年。 限りある"いま"を生きるすべての人に贈る、希望のドキュメンタリー。
出演 吉井和哉、ERO
監督・撮影・編集:エリザベス宮地
ナレーション:小川未祐
プロデューサー:青木しん
共同プロデューサー:成瀬保則 仲安貴彦
製作:murmur TYMS PROJECT ハピネット・メディアマーケティング FM802 スペースシャワーTV ローソン
製作幹事・配給:murmur 配給協力:ティ・ジョイ
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