INDEX
墨田区の未来は一層オープンマインドに。芸術祭がそのきっかけになるとよい
―地域住民を尊重したうえで、新住民や他県の人たちも、芸術祭を通じて墨田の魅力を発見できるわけですね。では、芸術祭を一つのきっかけとして、これからの墨田区はどうなっていってほしいと考えますか?
荻原:私はいま、「芸術祭」を手掛かりに新しい種を蒔いていると感じています。地域の方々にもアートならではのチャレンジを受け入れてもらい、アーティストにも墨田の魅力にはまってもらって、双方オープンマインドに、いろんなことを今後も一緒にやっていきたいですね。
神野:そういえばこの前、地域コーディネーターの3人と神輿について話していて。聞けば、街区によって住民の神輿への熱量が違うみたいなんです。あるところにはお神輿を担ぎたい人がいっぱいいるけど、みんながみんなそうではなくて、もう神輿が出てこなくなったところもある。
その温度差を埋めるのは大変かもしれないけど、たとえば芸術祭がその一助になることはできるんじゃないか。神輿に新しく関われる仕組みをつくるとか、横のつながりを広げるとか、自分の推しの神輿を持ったり、もしかするとお祭り好きのアーティストから斬新なアイデアが出てくるかもしれない。そうやってアートは地域を開いて、いろんな物事に気づいたり、おもしろがったり、受け入れたりできる。そういうことが少しずつ広がっていくことで、墨田の未来が拓けていったらいいですよね。
―墨田にとって本質的に大切な部分を残しつつ、新しい風を吹き込んでいくと。
神野:僕はよく「墨田だったらできるんじゃない?」と言うんです。人が活動的で、人間関係が良い意味で濃くて、地域性を頑固に守りながらも、新しい話に耳を傾けてくれる柔軟さも持ちあわせている。墨田だからこそ、今後もいろんな変化が起きていくでしょうし、きっと独自の芸術祭を生み出せると考えています。

すみだ五彩の芸術祭〈公募プロジェクト〉

申請受付期間:
2026年1月12日(月祝)~2月16日(月)
事業実施期間:
2026年9月4日(金)~12月20日(日)
実施場所:
墨田区及び隅田川流域で実施する企画
詳細はこちら