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映画『爆弾』レビュー 佐藤二朗と山田裕貴、演技の化学反応がすごすぎた

2025.11.10

#MOVIE

悪意が伝播する恐ろしさ

予告編では狭い取調室のシーンが主体のようにも感じられるが、爆破事件を足を使って捜査する警察官コンビの倖田(伊藤沙莉)と矢吹(坂東龍汰)のパートの他、多様な視点が入れこまれ、時にはスクリーン映えする派手な見せ場もある。視点の多さや、スケールの大きさがエンタメ性につながっていることも、本作の大きな魅力だ。

そのスケールの大きさを持ってして、SNS時代ではより鮮烈に感じられる「悪意が伝播する恐ろしさ」も劇中では示しているともいえる。それは、以下のプレス資料における岡田翔太プロデューサーの言葉からもわかるだろう。

人は誰しもが心の中に爆弾を抱えていて、それがいつ爆発してしまうかわからない。スズキタゴサクは、日本中に“自分たちの心にも爆弾がある”と自覚させ、悪意という爆弾を起爆させようとしている人。『あなたたちも僕と同じものを持っていますよね?』と語りかけてくるんです

岡田翔太プロデューサー

もちろん本作はフィクションであるし、劇中の連続爆破事件にある種の荒唐無稽さがあるのも事実だ。しかし、「悪意という爆弾を抱えること」「その爆弾が爆発し、悪意が広がりさらなる影響を及ぼすこと」は現実にして往々にあり得ることだ。クライマックスの衝撃な展開、そしてラストの言葉からも、そのことを鑑みてほしい。

映画『爆弾』場面写真

映画『爆弾』

10月31日全国ロードショー

◇出演:山田裕貴 伊藤沙莉 染谷将太 坂東龍汰 寛一郎 片岡千之助 中田青渚 
加藤雅也 正名僕蔵 夏川結衣 渡部篤郎 佐藤二朗
◇原作:呉勝浩「爆弾」(講談社文庫)
◇監督:永井聡
◇脚本:八津弘幸 山浦雅大
◇主題歌:宮本浩次「I AM HERO」(UNIVERSAL SIGMA)
◇配給:ワーナー・ブラザース映画
◇公式サイト:bakudan-movie.jp
◇公式X:@bakudan_movie
◇公式Instagram:@bakudan_movie
◇原作クレジット:©表記:呉勝浩/講談社
◇©表記:©呉勝浩/講談社 ©2025映画『爆弾』製作委員会

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