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グループの根にある、泥だらけの美しさを見たデビュー
プロデューサーを務めるちゃんみな氏にもたくさんのことを教えてもらった。テーマに掲げる「No FAKE(本物であれ)、No LAZE(誰よりも一生懸命であれ)、No HATE(自分に中指を立てるな)」という信念を、僕は自身のちっぽけな経験から、果たしてそんなことが綺麗ごとではなくちゃんと成立するのだろうか、と当初は疑った。その三原則を信じた先に思い描く結果が待っていなかったら、より傷ついてしまうのではないかといういらぬ心配さえもした。が、次第にちゃんみな氏が候補生に投げかける言葉の数々は、僕自身が20代の間で喪失した何かを想起させるように、温かく時に厳しく胸に響き渡った。今思えばあの疑いこそが、僕が僕自身の過去に中指を立てていたからに他ならない……。
Kアリーナ横浜で行われた最終審査を見届けてから、しばらく放心状態が続いていたが、いよいよ“Blue Jeans”のミュージックビデオに戻ってきた。CHIKA、NAOKO、JISOO、YURI、MOMOKA、KOHARU、MAHINAの7人。いつだって自信がなくて、誰かと比べて迷ったり、そんな不安を掻き消すようにがむしゃらにもがいていた彼女たちが、色鮮やかな髪色とメイクに確固たる自信を纏わせ、それぞれ個性を爆発させていた。外見の話だけをしているのではない。本物になろうと深く考え、誰よりも一生懸命に励み、自らの過去やコンプレックスを抱きしめた者にだけ宿る「強さ」を僕はその瞳の中に見た。彼女たちは文字通り、花だ。光の当たらない土の中にこそ、泥だらけの美しさが根を広げている。